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 介護保険 Q&A Q7・訪問調査 

    申請訪問調査要介護認定介護サービス計画
ステップ2 訪問調査
調査員が自宅を訪問

  申請をすると、調査員が一人で家に来ます。調査員はきちんと講習を受けた人で、市町村職員か介護支援専門員です。
 モデル事業(1998年度)では、調査員は、保健婦(33.7%)、看護婦(20.4%)、介護福祉士(14.8%)、ソーシャルワーカー(8.7%)などとなっています。

 1 施設や病院に入所・入院中の場合は?
施設・病院で調査を受ける

  現在すでに老人ホームや老人保健施設、療養型病床群、病院に入所・入院している場合も、2000年4月以降、施設や在宅のサービスが受けたいのであれば、改めて介護保険の申請が必要です。
 その場合、市町村の調査員か、その施設・病院の介護支援専門員が施設や病院で聞き取り調査をします。

 2 調査員の聞き取り調査の内容は? 
85項目

 また、痴呆症状についての質問の中には、

 さらに、調査員の特記事項の記述欄もあります。この特記事項は要介護認定に重要な意味を持ちます。

面接調査の主な項目は「寝返り」「排泄」「着脱」「食事」「入浴」「調理」「そうじ」「痴呆」など

 3 聞き取り調査は、何時間くらい?
平均40分、原則として1回

 モデル事業(1998年度)では、聞き取り調査の平均時間は40分でした。

 さらに、事務処理37分、移動15分、計1人当たり1時間32分でした。平均40分で85項目を本人や家族に聞きます。

 原則として1回限りですが、調査員が再調査が必要と判断した場合には、再調査もありえます。

 4 初対面の調査員は、痴呆症の人を聞き取り調査できるか?
調査員の前では、急にしっかりする痴呆症のお年寄り

 「痴呆の認定は難しい」と同時に、訪問調査員の質がとても大事です。

 痴呆症のお年寄りは、家族の前では痴呆症状が強く現れるが、見知らぬ調査員の前では、元気に振る舞うケースが多い。
 家では痴呆症状が明らかなお年寄りを、病院に連れて行くと、お医者さんの前では、自分の名前、生年月日をはっきり答えるというケースも多い。 
 多くの家族は、「うちのお婆ちゃん、調査員が来たらきっと元気になるに決まってる。それで、軽く判定されたらたまらない」と不安がっています。

 訪問調査のモデル事業で、痴呆症のお年寄りが1人で訪問調査を受け、こんなケースがありました。
 調査員が「食事はどうされていますか?」とお年寄りに尋ねました。
「家族の分まで私が作ってます」とお年寄り。
「お風呂はどうされていますか?」
「私が家族の分までわかしています」と答えました。

 結果的にこの方は自立と判定されました。
 ところがその結果を聞いて、家族はびっくり仰天しました。
 重度の痴呆症で、晩もしばしば家から出て行っては帰れず、家族が探し回ったり、長年の介護疲れで家族も倒れる寸前だったのです。

 「うちのおばあちゃんのどこが自立しているの? 私が食事も全部作ってる、お風呂も私がわかして、本人は嫌がって入っていない。」と、家族はあきれています。

 ですから、訪問調査にも家族が立ち会い、家族も意見を言うことが大切です。

 まだ、家族と同居している場合は、調査員も家族からも聞き取りできますから良いのですが、一番困るのは一人暮らしで痴呆症のお年寄りです。
 痴呆症のお年寄りは初対面の人の前では、しっかりと振る舞うことが多いからです。

 5 訪問調査を受ける時の家族の心構えは?
ありのままを

  聞き取り調査には、家族も立ち会うことができます。特に、痴呆症のお年寄りの場合は必須です。

 痴呆症の人に限らず、「役所の人に恥ずかしい姿を見せられない」という気持ちから、お年寄りは、調査員の前で普段より元気に振る舞いがちです。
 それで、軽く判定されて、充分な介護サービスが受けられなければ、家族も困ります。

 これについては、次のような対策を立てておくとよいでしょう。

 6 再調査・再認定とは?
改めて訪問調査

 訪問調査を受けて、当日あまりにも普段よりも元気すぎる、あるいは元気が無さすぎる、熱が出ているなどという時には、調査員に事情を話して、日を改めて「再調査」をお願いできます。
 訪問調査員もこのような点に配慮して、事情によっては、日を改めて訪問することになっています。
 また、「先日、訪問調査を受けたときよりも、症状が著しく悪化した」などという場合には市町村の窓口に、「再認定」を申請し、再び訪問調査を受けることもできます。


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