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介護保険のここが問題 14−1 

満足なサービスを受けるため、私たちができることは?
根気強く声をあげる
(一)介護保険事業計画に注文をつける

 2000年4月の時点で、保険料を払っても、サービスが足りないという、「保険あってサービスなし」にならないようにするためには、住民が市町村に声をあげていかなければなりません。

 いま各市町村で、介護保険事業計画というものを作っています。
 介護保険事業計画は2000年4月の段階で、
「どれくらいの人が申請するか?」
「どれくらいのサービスが必要か?」
「現状と 差し引きをして、どれくらいサービスを整備しなければならないか?」「保険料はいくらか?」などということを、市町村が計画するものです。

 この介護保険事業計画の策定について介護保険法では、市民参加が不可欠であることを次のように規定しています。
 「市町村は、市町村介護保険事業計画を定め、または変更しようとするときは、あらかじめ、被保険者の意見を反映させるために必要な措置を講じるものとする」

 この策定委員会に市民代表を公募で加えている市町村もあります。
 その場合は、住民の代表として出席して、発言するというのが一つ。
 もし知り合いが出席しているなら、知り合いに質問や注文して欲しい内容をことずける方法もあります。

 たとえ公募委員がいなくとも、先進的な市町村ではその委員会を、公開して傍聴可能にしているところがあります。
 私も京都市の介護保険事業計画検討委員会を傍聴しましたが、傍聴者が多いと委員も市役所の担当者もやはり気合いが入るようです。
 京都市の介護事業計画の説明や委員の発言を聞き、感心する部分や改善すべき点も感じました。
 京都市の場合は、傍聴者にもアンケート用紙が配布され、委員会終了後、それを提出することがにより、傍聴者の意見もそれなりに反映してもらえます。

 傍聴者は、発言はできませんが、介護保険に向かってどういう議論がその町でされているかを、早い段階で知ることは大切です。
 もし、いい加減な事業計画になりそうなら、早い段階で市町村に「おかしい!」と声をあげねばなりません。
 その努力をせずに、2000年4月になってから「サービスが足りない」と嘆いても後の祭りです。

 その意味では、行政任せでなく、住民も勉強し、声をあげ、よりよい介護保険事業計画をともに作り上げていくことが必要です。

 もし、介護計画検討委員会が公開されていない場合は、公開にして一般傍聴できるように、行政や議会に働きかけることが必要です。
 この委員会を公開しないのは、ある意味では、前述の介護保険法の「市民参加の主旨」に違反していることになりはしないでしょうか。

(二)しっかり勉強する

(三)「保険料が高くなっても、よいサービスを!」と声をあげる


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