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介護保険のここが問題 5 

痴呆性高齢者向けグループホームが全く足りない
「保険あってサービスなし」の象徴

 介護保険の在宅サービスのメニューに入っており、「痴呆ケアの切り札」と期待されているにもかかわらず、グループホームの整備は非常に遅れている。
 2000年4月の時点で厚生省は、200ヶ所の整備を予定していますが、そもそも3300市町村あるわけですから、全く足りません。
 早急に1万カ所(約8万人分)に増やさねばなりません。

そのための方法は2つ。

  • 現時点では、グループホームの国からの建設補助(3000万〜5000万程度)は、施設や病院、デイサービスセンターなどとの併設の場合に限られています。
     この制限を思い切って緩和し、独立した一戸建てや民家の改築による「単独型グループホーム」にも、2000万円〜5000万円程度の建設補助を出せば、グループホームは雨後のタケノコのように地域の中に増えます。
     そして、たとえ痴呆症になっても住み慣れた地域で暮らし続けられる社会が実現できます。
  •  また、家庭的なグループホームは、痴呆でないお年寄りにも効果があるわけですから、痴呆と痴呆でない方が混ざったグループホームや、痴呆でない虚弱な方向けのグループホームも高齢者ケア付き住宅の一つとして増やすべきです。

 これらのことは内需拡大で景気対策にもなります。   

  • 第二に、グループホームに対する介護報酬を経営が成り立つものにすることです。
     すでに厚生省のモデル事業としてグループホームに取り組んでいるところは赤字が多い。
     黒字にならなくとも、せめて赤字にはならない介護報酬の設定が必要です。

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