どんぶりこぼればなし


 第九回 「退院してすぐの患者さんは?」

 前回のこぼれ話はセパ交流戦が行われる直前でした。
 我がドラゴンズはセリーグのダントツの一位でした。
 落合監督も余裕のコメントで「交流戦は五分で良い」と言っていましたよね。
 しかし、交流戦の前半はなんと悪夢のような4勝14敗。
 楽天イーグルスに球団史上初の3連勝をプレゼントまでしました。
 正直、ドラゴンズの誇る投手陣がこんなにボロボロになるなんて思いもしなかったし、
 打撃陣だってこれだけ打てなくなるなんて…本当に訳がわからない状況でした。
 すべては、わが家が皆で見に行った試合、5月5日ウッズの暴力事件による出場停止が
 打撃陣に負担をかけてリズムが狂ってしまったのかな〜?
 でも、ピッチャー陣はどうしてなの??

 おぞましい5月が終わり、交流戦を最下位で折り返すと、
 チョットだけ我がドラゴンズも息を吹き返したようです。
 後半戦に入ってようやく3連戦での勝ち越しができるようになり、
 今日の時点でなくなりかけた貯金がようやく6まで復活しました。
 首位もヤクルトに明け渡してしまいましたが、ようやくゲーム差0になり、
 首位のしっぽが見えるようになってきました。
 我がドラゴンズにとっては悪夢のような交流戦ですが、一般的には面白い、
 意義が有るとの評価みたいですね。
 来年からはどうなるのでしょうかね〜。

 この一カ月、私の期待を裏切らなかったのは京都サンガです。
 勝ち点も38となり、2位の山形に勝ち点差12をつけての独走状態です。
 (これ言わない方が良いのかな〜ドラゴンズは言ったとたんに調子狂っちゃったしな〜)

 一方ドイツワールドカップを目指すサッカー日本代表はといえば、
 アウェーでのバーレーン戦に勝ちました。
 小笠原選手のゴールの瞬間、深夜だというのに久々に大声をあげてしまいました。
 しかし、勝ちか引き分けでワールドカップ出場権が決まる北朝鮮戦を前に、
 小野は疲労骨折,イエローカードも中田ヒデ、サントス、中村俊輔にも出てしまいました。
 この試合はどうなるんでしょう。
 「飛車角落ちで戦わなければ」なんて言われてますが、誰が飛車、誰が角なんでしょうね??
 でも、大丈夫!!
 我が日本代表には出番を今か今かと待っている選手が一杯いますからね。
 特にわが家では最近出番の少ない稲本潤一選手に期待しています。

  


 さてさて、今回のどんぶりは、例の研究会の反響の報告がありました。
 他地区でもどんぶりを作りたいといった話や、
 具体的にどういう会なのかといった質問が随分あったとか。
 どんどん、全国に「どんぶり」ができれば良いですね。
 しかし、今回は色々と会が重なったようで、出席が始まって以来一番少なかったのです。
 残念!!
 次回、反響等について、もう少し詳しく聞きたいなーと思っています。


 そうそう、退院後の患者さんはどうなるのかっていう話があります。
 脳梗塞とかを起こして救急車で病院に運ばれたとします。
 幸い一命を取り留めリハビリをしますよね。
 病院でのリハビリって大抵は病室から車椅子等で「リハビリ室」という所に行ってしますよね。
 つまり病院でのリハビリは床には物一つ置いていない、障害物や段差もない、
 滑らない広い部屋でするわけです。これはお家とは全く違う環境です。
 ここがポイントです。
 そこでリハビリが進み、例えば杖で歩行できるようになったとしましょう。
 退院された時、どういう事が起こるでしょうか??
 お家では段差もあり、床に物も置いてあり、雑然としています。
 つまずいたり、滑ったり、転んだりしやすくなります。
 そこで、本人さんもそれを避けようと動かないようになってしまいます。
 これって、当たり前ですよね。

 病院から退院して在宅になると一時的に動きや行動がダウンしたように見えてしまいます。
 しかし、これはお家の状況に患者さんが適応されるというか、
 残った能力でやれるようになるまでは当然の事でもあるのです。
 しかし、それを介護されているご家族に解って頂けない、待って頂けない事がよくあります。
 退院したら、在宅医療や訪問リハを受けるようになったら、悪くなったって…。
 こういう話って実は時々聞くのです。
 実際には医学的に専門的に見てそうではないのですが、
 特にご家族にはそう見えて「ダメ出し」されてしまうって経験って実際にあるのです。
 また、愚痴っぽくなってしまったかな?
 これは、我々のよく直面する悩み、問題なのです。

 


 でも、逆にうまくモチベーションをお家で維持できればメキメキ良くなる方もあります。
 頸椎の病気のTさんは、初めて診させて頂いたときはお家の玄関で動けず倒れておられました。
 入院にて検査の結果、手術してももう改善は望めないとの判断で退院となりましたが、
 庭仕事や旅行がお好きな方で、本人はもちろんですが、ご家族、OTさんの努力もあって
 今は伝い歩きや杖歩行も可能なまでに回復されています。

 ご家族の思い入れの強さは在宅の介護、看護にとって、とても大きな原動力ですが
 「治癒への期待と現実の病状とのギャップ」は、時として在宅に関わる医療従事者にとって
 悩みの種になることもあるのです。そして、こんな時、我々はご本人ばかりではなく
 ご家族とのコミュニケーションの重要さを強く感じるのです。
 そして何より、ご本人、ご家族、そして我々自身のモチベーションのアップや維持が大事ですよね。

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