どんぶりこぼればなし


 第七回 「ハイテク在宅医療って」

 Jリーグもプロ野球も開幕しました。
 今年は桜前線も早く北上するという予想でしたが、まだ京都ではチラホラ咲いてるだけです。
 数日前に「開花宣言」がありましたが…
 先週末が花見の良い時期だと思って入洛された方にはお気の毒な状況でした。

 一方でスギ花粉症の方には予想通りお気の毒なシーズンになっていますね。
 飛ぶぞ飛ぶぞと言われながら、3月に入って雪が降ったりしたせいもあって
 結局飛散の時期が遅れた結果になっているようです。(サクラと一緒ですね。)
 例年は連休までにはほぼ終了するスギ花粉症ですが、
 今年はもう少し長くなりそうですので、花粉症の方はご用心下さいね。

 さて、我らがサッカー日本代表ですがドイツワールドカップアジア最終予選、
 アウェーでのイラン戦に惜敗しどうなることかと思いましたが、
 ホームでのバーレーン戦では何とか勝ち点3をあげ暫定2位となっています。
 6月3日のアウェーでのバーレーン戦がなんと言ってもキーになるでしょうね。

 一方プロ野球は100敗するのではと言われた楽天イーグルス!!
 現時点では頑張っていますよね。何より、球場が満員になっている
 あの状況を見るとやはり地元密着、仙台の方は応援したくなりますね。
 我が?ドラゴンズは打線が破壊力を増し、ますます楽しみです。
 今年もやってくれそうな予感です。
 忘れては行けないのが地元の京都サンガです。
 J2ながら開幕5連勝!!今年こそ、J1復帰いけそうですね。(まだ早いか…)

  


 さて今回のどんぶりですが、大きな話題がありました。
 皆さんにはなじみが薄いと思いますが「IVH」ってご存じでしょうか?
 病院に行くと、24時間点滴している方っておられますよね。手術の後とか、
 食事がとれない状況の時にガラガラ大きな点滴袋をぶら下げて歩いたりしている方がおられるでしょ。
 心臓の近くの大血管までチューブを入れて、中心静脈栄養というのですが、
 高カロリーの点滴をされているのです。食事を何もとらなくても充分な栄養を
 点滴で入れるためにはそうしなければいけないのです。
 それを、在宅で行うのが在宅IVHという訳です。

 そういった手技は入院中には行えても在宅に帰る場合はやめざるを得ない
 というのが今までは当たり前でした。逆に言うとそういう状況の患者さんが
 家に帰るなんて考えられない事でした。
 しかし、在宅医療の進歩につれて、在宅で高カロリー輸液を行うというニーズも出てきた訳です。
 どういう方が対象になるかというと、炎症性腸疾患(クローン病とか潰瘍性大腸炎)等で
 腸を休めなければならない状態や癌等の悪性腫瘍等で栄養が取れない、
 脳血管障害等で誤嚥等があって食事がとれないというような方が中心になろうかと思います。

 しかし、在宅でそういうハイテクな医療を行おうと思うと、
 だれでもいつでもどの医療チームでもできるという訳には行きません。

 私自身も在宅IVHは正直今までに数回経験があるに過ぎません。
 しかし、今後在宅医療の中で良く使われる手技になるであろうということは容易に想像できます。
 しかし、医療技術に保険点数がついてきていない部分があって、我々は非常に困っていました。

 例えば、在宅IVHに利用する点滴チューブや埋め込み型のポートに利用するポート針
 と言ったものは非常に特殊な物品で残りが出たり、出なくっても点数化されていなかったり
 点数が低かったりして、赤字になるような物さえあります。
 そういう部分をなんとか解消しようと、どんぶり仲間で検討しました。

 その結果、どんぶりメンバーの中で何とか頑張れるようになりました。
 仲間の薬剤師の先生のご協力もあり、院外処方を使わせていただく
 ということでうまく軟着陸できました。もうこれで、在宅IVHの受け皿はできました。
 他にも在宅人工呼吸、在宅透析等、ハイテク在宅の受け皿作りは今後も色々と努力が必要そうです。

  

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