第五回 「家族の思いと・・・」
いよいよ、サッカーの2006年ドイツワールドカップアジア二次予選が始まります。
日本代表の初戦はホームでの北朝鮮戦です。
今日、北朝鮮のナショナルチームが日本入りしたとの報道がありました。
北朝鮮チームってなんかベールに包まれていて、不思議ですね。
北朝鮮とは政治的には色々と拉致等の問題もあり、複雑な情勢ですが
スポーツの世界に政治は持ち込まないという原則を守って是非良い試合をしてほしいと思います。
我が、ジーコジャパンは今回海外組の招集をかなり制限?しました。
黄金のカルテットと称された四人のうち今回招集されたのは、中村俊輔だけです。
それだけ国内組が成長し、コンディションのあまり良くない海外組を緊急招集する意味がなくなったという事でしょうか?
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さて、先月のどんぶりはお休みでした。
師走だから、冬休みにしたと思われるかもしれませんが…実は場所が確保できなかったんです。
どんぶりの当日に翌月の場所を確保する、そういう方法で今までは問題なくやってこれたんです。
今回初めて確保できず中止となりました。
最初は当院でやってたんですが、メンバーが増えるにつけ、手狭になったので、
呉竹文化センターの会議室を今はもっぱら利用させて頂いています。
だれか、安定した場所をかしてくれませんかね〜。
従って、こぼれる話もありません。
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だから、最近色々と思っていた、感じていたことを今日は書かせて頂きます。
それはね、家族の思いと我々の思いのギャップについてです。
ご家族は、どんな状況になっても患者さんが治る、良くなる、そう信じたい。
そのお気持ちは良く解ります。
そのお気持ちが、時に我々医療や介護を提供する側とギャップを作り、
溝を作ってしまうことがあります。
具体的に例を挙げると、ある患者さんが脳梗塞で入院されたとしましょうか。
六ヶ月入院してリハビリを頑張ったけれど右半身の麻痺が残ったとします。
残念ながら、入院中に嚥下がうまくできず誤嚥性肺炎を繰り返し起こしてしまう状態になって、
胃ろう(胃に穴を開けチューブを入れること)を作られたとしましょう。
ご家族は、きっと麻痺は治る、歩いたりお出かけをしたりできるようになる。
胃ろうなんて、いらなくなり自分で食べられるようになる。と思われるでしょう。
しかし、我々の側からすると、六ヶ月経過して残った麻痺が完全に消失して歩いたり
お出かけできるようにならないだろうことはある程度予想がついてしまいます。
従って我々は、今の状態で安全にベッドから車いすやポータブルトイレに移ったり、
お風呂に入ったりできるようにしていこうとするわけです。
誤嚥されて肺炎を起こす危険があるなら、栄養補給は胃ろうからの注入に頼ろうとするわけです。
これが、ご家族にご理解頂けないことが良くあります。
完全に麻痺のある腕が伸びなくっても、安全に車いすに移乗できるように
訓練をしてくださっているOTさんに「リハをしないから伸びなくなった」とか
「リハが不十分だから歩けるようにならない」という見方をされる。
誤嚥されて、肺炎を起こすと命にも関わる問題だから注入以外はダメと指示する私に
「食べられる能力があるのに食べさせないから食べられない」と隠れてものを口に入れる。
そういうケースって実際には良く遭遇します。
ご家族の希望や思いのこもったゴールの設定(リハビリ等で到達できる最終目標)が
高すぎるがために、実際に関わって頑張っている我々提供側が物足りなく、
頼りなく写り、不安になり、不満がつのっていく。
そういうことになってしまいます。
こうなるとお互いに不幸です。
信頼関係はどんどん崩れて、人間関係も希薄になっていかざるを得ません。
こうなったら、もう主治医もケアマネもみんな「総替え」してもらうしかないと思います。
関わっているみんなが信用できなくなっていきますから…。
情報を共有しようと連絡を取り合っていることさえも「皆に情報がつつぬけ」
「口を合わせるために相談してる」となってしまうのです。
疑心暗鬼になってしまってはもう手遅れです。
どうぞ、どんぶりメンバーまとめて首にしてください。
こんなケースが実際にあったのかって?
いやいや、もちろんフィクションですよ。
でも、本当に起こりうることなんです。
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