第二十一回 「ドルトムントの奇跡」
ヒデさんが引退を決意したって…驚きでもあり、なんとなく「ヤッパリ」なんて思ったり。
あの頃はそうでもなかったように見えます。
「6月の勝利の歌を忘れない」というDVDをご存知ですか?
我が家では「家宝」となっており、落ち込んだ時の元気の素として年に数回みんなで見ています。
このDVDは、2002年ワールドカップ日韓大会の日本代表選手の
報道されない素顔を追いかけて再構成されています。
週刊誌やサッカー専門誌でもなかなか紹介されない素顔の選手の姿、
合宿の練習風景、食事やミーティングの風景、試合に向かうバスの中の会話、
試合や練習後にマッサージを受ける姿、試合会場のロッカールームの会話等々、
どれくらい売れたのかは知りませんが、我が家にとっては何度見ても楽しいし、元気が出るのです。
「中田がとぶ〜ぞ、中田がとぶ〜ぞ、中田がとぶ〜〜ぞ」という大好きな場面があるのです。
何のことかって?実は皆がおちゃらけてプールに飛び込むのです。
あのトルシェもヒデさんも。あの時のヒデさんを見ていると…
あの後どんな溝が出来たんだろうって思っちゃいます。
今年のワールドカップでも、きっと「2匹目のどじょう」を狙って
「6月ドイツ編」が出るだろうと期待していました。
しかし、今回の我がジーコジャパンはというと、残念ながら1勝も出来ず予選リーグ敗退でした。
得点はわずかに2点、勝ち点はクロアチアと引き分けた1点のみでした。あ〜残念!
いま冷静に考えると、素人目にも初戦のオーストラリア戦の敗退がすべてでした。
リードしていての後半4失点は、どうしようもない状況だと思います。
しかし、新聞やテレビ等のマスコミ報道はどうだったでしょうか?
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クロアチアの方が、オーストラリアよりも強いというのが一般的な見かただったと思うのですが、
オーストラリアに負けたのに「地力で勝るクロアチアには勝てる」という雰囲気をかもし出しましたし、
クロアチアに引き分けてからも「まだチャンスはある」という雰囲気を作りました。
冷静に見ればオーストラリアに勝てない、クロアチアに勝てないチームがブラジルに勝てる
という夢を見させられていたということになるのだと思います。
高い放映権を買ったために、そういう世論誘導をしなければならなかったのかもしれませんが、
多くの日本代表サポーターはそう思わされ、信じさせられ、
早起きしてブラジル戦を見たのではないでしょうか?(私も見ました)
前半は本当に「ドルトムントの奇跡」が起こるのではないかと思いましたが、
いかんせん2点差を付けての勝利をブラジルから奪うことはやはり無理でした。
日韓大会で6月に勝利を奪い勝利の歌を忘れなかった日本代表はドイツ大会では
完全に勝利を忘れてしまったというわけです。
大会前に行われたテストマッチでドイツ代表から2得点を奪いリードしたにもかかわらず、
同点に追いつかれた時、マスコミの反応は「ドイツから2点を取った」という報道でした。
あの強豪ドイツから2点取ったのだから、やれるに違いないと思わされました。
ところが、代表の2トップはその後不発で、ゴールネットを揺らすことは無かったのです。
クロアチア戦に引き分けた時、一部のマスコミは急にジーコの采配や一部の選手に対して
批判的な論調になりました。予選敗退が決まった瞬間から、多くのマスコミは「最初から無理だった」
「選手の育成に問題があった」「Jリーグそのもののあり方に問題がある」
「トルシェとジーコの違いに戸惑った」等々、前から解っていたかのように書き立てました。
そんな事知ってたのなら、はじめっから教えてくれよ。報道してくれよ。
そして、準備していい夢を見させてくれよと思いませんか??
「ドルトムントの奇跡」を見ようとして早朝に起きた人は視聴率から言うと
イナバウアーで金メダルを取った荒川静香の演技よりも多かったのだそうです。
本当のことを教えてほしいし報道してほしいと思うのは私だけなのでしょうか??
さてさて、前置きが長くなりましたが、
ワールドカップも決勝と三位決定戦を残すのみとなってしまいました。
皆さん方の予想はどうでしたか?
ベスト8からの試合は本当にどこが勝ってもおかしくないというか、いい試合ばかりでしたね。
優勝はフランスかイタリアか、3位はドイツか、はたまたポルトガルか、楽しみですね。
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今回は熱くワールドカップを語って終わろうかと思いましたが、
こぼれ話を楽しみにしている方からしかられそうなので少しだけ。
今回はちょっと今までなかった話題が出てきました。
週末等でかかりつけ医に連絡が取れない場合の救急は本当に困ってしまうという話。
死んでもいいからと絶対に受診しない、させないという高齢者をどう扱うのか??
これまた、どうしようもないですね。
本人がいやと言っても、医療上受診や入院が必要な場合、これは説得するしかないわけです。
ケアマネさんたちは、そういう説得に大事な時間を無償?で費やしておられるようですよ。
また、アルコール依存の患者がケガ等をしたときどうするのか?
一般の病院ではアルコール依存症は危なくって扱えない
(それはそれは別人のように変化してしまったり、暴れたり)。
そういう場合、精神科の病院で断酒会等をされている施設が受け皿になることが多いのですが、
逆に一般的な外傷等の処置が出来ないことがあり、困ってしまうことがあるそうです。
一般病院側としては、やむなく入院させた場合に今までにも色々とあったようです。
ナースコールを引っこ抜いたり、壁紙をボロボロに破いたり、
壁に頭を打ち付けたり、大声を出したり。一般の患者さんと一緒にはとてもできなくて、
やっぱり入院できないことがほとんどだと聞きます。
ナースコールや壁紙、酸素の配管等は損害賠償も請求できないとか、こりゃあ困っちゃいますよね。
でも、そういう患者さんで在宅にも帰せない…
こういう場合もケアマネさんたちが背負い込んで困ってしまって、
どうしようもなくなっている実態があるようです。
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