どんぶりこぼればなし


 第十一回 「かかりつけ医と病院の連携」

 あきらめかけたプロ野球セリーグペナントレース、なんだかおもしろくなってきましたね〜。
 我がドラゴンズはなんと40年ぶりの12連勝をかけて戦いましたが…11連勝どまり、
 でも12試合で貯金が10ですから、面白くもなるはずです。
 ゲーム差もいつの間にか1.5ゲームまで縮んできました。

 一方、サッカー日本代表は東アジアカップの真っ最中ですが男女ともに初戦の北朝鮮戦に1対0で破れ、
 まだ勝ち点はなし、中国戦ではなんとジーコは先発メンバー総入れ替えって奇襲に出るようですが、
 一体どうなります事やら。私としては今後、全勝を挙げて優勝争いの一角に残ってほしいと思っています。

 私事ですが、日本代表対イラン戦の切符が手に入りそうなのです。
 久しぶりにジャパンブルーのユニフォームを着て横浜に応援に行ってきます。
 この夏休み唯一の小旅行となりそうです。

 サンガはもう大丈夫でしょうね〜と思ってたら、初の連敗を喫しています、
 でもまだまだダントツの一位です。不思議なのは、昨シーズンJ2最強と言われながら、
 松井や黒部、チェヨンスを有しながら勝てず、今シーズンはそのすべてを失いながら
 ダントツ?一体どういうことなのでしょう??

  

 さて、忘れちゃ行けない、これは「こぼれ話」でした。

 今回はある病院の地域医療連携室にご勤務の看護師さんが参加して下さいました。
 そうそう、前回ご参加いただいた病院の先生にも今回もご出席いただけました。
 色んな方にご参加頂き、意見を聞きながら今後もどんぶりは成長し成果を上げていきたいと思っています。

 病院の機能による役割分担って良く言われますよね。
 今回のどんぶりでもこういった話題が出ていました。

 お家で療養されていて、容態が急変した場合などに患者さんやご家族が
 どこの病院にどういう連絡をするのが一番うまく行くのか?
 一刻を争うのか、余裕があるのか、それで全く違って来ます。
 余裕があれば、かかりつけ医がいる場合には、その先生に相談するのが一番良いでしょうね。
 病院を機能面から選んで、病院に電話して、当直ないしは担当の医師に連絡し
 状況を説明してもらい了解を得てから受診するのが一番でしょう。

 余裕が全く無い場合、これはしかたがないですね。
 救急隊が適切であろう病院を指令室等とやり取りしながら搬送してくれるはずです。
 搬送後、かかりつけ医がいることを是非、搬送先の病院の先生に伝えてください。
 後でかかりつけ医から今までの情報を病院へ提供するという事もこういったケースでは良くあります。

 私は患者さんの疾患や状況によって、どの病院が適切かどの先生が適切かと言った判断をし、
 紹介するのもかかりつけ医の重要な機能だと思っています。
 そのためだけにでも、かかりつけ医を持つべきじゃないかとさえ思っているくらいです。

 かかりつけ医がなく、病院に時々かかっておられる方もいらっしゃいますよね。
 こういう場合が実は困ったことを良く引き起こすのだそうです。


  


 例えば、元気な一人暮らしのおばあちゃんがチョットしりもちをついてから
 腰痛がひどくなって歩 けないってケアマネさんに電話をしてきたとしましょう。
 ケアマネさんはかかりつけ医に連絡をとろうと考えましたが「かかりつけ医」はいない。
 お話をしていて何年か前に大きな病院を受診し入院したことはあると聞き出しました。
 その方もその病院の方が安心だというので、
 ケアマネさんは病院に連絡して行ってもらうことにしました。

 病院では、腰が痛くて歩けない、食事の用意もできないというおばあちゃんに
 「痛み止めのお薬」を渡して「今日は帰っていいよ。明日また来て下さい。」
 と言うような対応になってしまうことが良くあるのだそうです。
 帰って良いよといわれても、これは困っちゃいますね〜。
 一人暮らしですし、病院までは救急車で来ましたし。歩けない状態ですし。
 仮に帰っても食事やトイレはどうしましょうか?
 お風呂は一日くらい入らなくっても良いですけどね。

 こういう場合、やはり病院もケアマネさんに連絡をしてこられるのです。
 しかし、ケアマネさんとしても、相談されてもどうしようもないですからね〜。
 帰る方法も無く、「一日だけでも入院をさせてもらえないか?」という話になるのですが、
 大きな病院ほど、そういう融通はききにくいですよね。

 例えば腰骨等の圧迫骨折(よくお年寄りがしりもちをついたらおこりますね)の場合、
 病院によっては痛みの程度がどうであっても最初から入院の対象にならないということもあるそうです。
 ケアマネさんはおばあちゃんを連れて帰っても生活できない訳ですから、
 放置もできないしで本当に困っちゃいます。

 病院側は「医療的には帰って良い」という判断だと思いますが、
 実際に生活できなければなんとかしなきゃならないのがケアマネさんですからね。
 そのあげくに、明日また病院の整形外科を受診して下さいね。
 なんて言われた日にゃあ、ケアマネさんからすれば、
 「じゃあ何で明日までとりあえず入院させてくれないの??」って事になる訳です。
 病院の事情から言えば、専門医が今はいないので対症的に治療しましたが、
 明日専門医に診てもらって下さい。となる訳です。
 両方の立場は解ります、でもなんとかならないですかね。
 大変ですよね〜。

 外科の先生が「外科系」当直って事で「整形外科」的診察をされることはよくありますし、
 そういう場合、こういうことがおきがちだそうです。(ある外科医の弁)
 内科でも同様ですけどね、当直医が応急的な処置をして、
 翌日常勤の専門科を受診するように指示するというケースは多いと思います。
 でも、相手が一人暮らしで日常生活が充分できず、
 さらに帰る手立ても無いって事になると話は別でしょ! 信じられない事ですが、
 それでも入院はできないってことでケアマネさんが迎えに行くってケースもあるようです。

 ケアマネさん、本当に御苦労様です。

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