「メールマガジン」を発行して、嬉しいのは、いろんな反響があること。 先日の「良い施設を探しているおじいさんの話」については、早速「空いている老人保健施設があるよ」と、アドバイスのメールが来た。 また、スウェーデンと日本の福祉の違いや、参考になる点の問い合わせのメールも来た。 スウェーデンと日本との最大の違いは住居の広さ。 私は2年間、留学したが、スウェーデンは世界一住居が広く、質が高い。 確かに、スウェーデンの話をすると、「スウェーデンと日本は比べられない」という意見が出るが、私は「老人福祉は国によって大きく違わない」と思う。同じ老人なのだから、理念は同じ。 実際、日本の介護保険は、「1992年のスウェーデンのエール改革」という福祉大改革をかなりモデルにしている。 また、スウェーデンの「痴呆のグループホーム」も、結局は、日本でも「定着する」であろう。必要なサービスは両国で変わらない。 ただ、大きな違いがあるとすれば、「サービス整備のスピード」の違い。 スウェーデンは、「老人ホームのグレードをアップさせて、老人集合住宅にする」と決めたら「すぐ実行」。「グループホームが痴呆ケアの切り札」とわかったら、「すぐに普及」させる。 それに比べ、「日本の遅い」こと。老人ホームの個室化の論議はもう10年以上やっているのに、一向に進まない。今でも町外れに四人部屋の老人ホームが新築されている。 こんな【軽老の国】は、先進国で日本だけです。 情けなくて、悲しくて涙が出る。 私が初めて老人ホームで実習したのは26歳のとき、熊本県の老人ホーム。 そのときのショックは、拙著「体験ルポ・世界の高齢者福祉」岩波新書(岩波60選)、に書いています。 なお、スウェーデンのエーデル福祉改革や、福祉政策、政治については、拙著 【スウェーデン発 高齢社会と地方分権 ー福祉の主役は市町村 】(ミネルヴァ書房 1994年)、をお読み下さい。 また、スウェーデンの福祉について、もっとも充実しているのは、私の師匠、スウェーデン在住30年の奥村芳孝さんのホームページ 是非、のぞいてみてください。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:..:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 山井和則 拝 |
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