介護家族の意見 & グループホームについてのメールから & ケアワーカー交流会

            第183号(2001/09/13)

 メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。
アメリカのテロは本当に深刻な問題です。国会でも大きな議論にな
るでしょう。私のニューヨークの親友から「生きている」とさきほ
どメールが来て、嬉しかったです。

しかし、犠牲者が一人でも少ないことを心より祈っています。その
親友にも「どんな手伝いでもするので、困っていることがあったら
言って下さい」とメールしました。

■さて、今日(12日)は、久しぶりに福祉一色の日でした。

◆午後は、介護家族の方々の会に参加。18人が参加。
涙ながらに介護の辛さを話される姿を見て、私も目頭が熱くなった。
18人中4人の方が涙を流しながら話をされた。

介護保険でも家族の苦しみは十分に軽減されてない、いやそれどこ
ろか、「介護保険はないほうが負担が少なくてよかった」という声
も聞いた。さらに、「自己負担が高くなるなら、個室は嫌だ」とい
う声も多く、考えさせられた。

◆その後、市役所の介護保険に知人から頼まれた相談事に行く。
国会が始まると、地元の市役所にも平日行けないので、あと2週間、
国会が始まるまでにいろいろ福祉のことで地元を動き回りたい。

◆夜は、老人保健施設やデイケアで働く方々7人で勉強会。
 
 *ここでも、特別養護老人ホームの個室化への反発が強かった。

「自己負担が月11-12万円と高くなるなら、新型特別養護老人ホー
ムよりも古い四人部屋の6-7万円の特別養護老人ホームのほうが人
気が出るのではないか」
「お年寄り本人も個室は寂しくて嫌だ、という人が多い」など。

 *また、老人保健施設が特別養護老人ホームの待合室になってい
ることに批判が相次いだ。

老人保健施設の痴呆性高齢者は自宅復帰はむずかしい。
また、デイケアは人数が多すぎるのは良くないのではないか、
特別養護老人ホームでも10人規模のユニットケアが増えているのだ
から、デイケアも10人規模に分けるべきではないか、との意見。

■なお、最近多くの福祉現場や介護家族の方々からメールが来る。

◆グループホームについてのメールを抜粋したい。(以下、抜粋)

 僕がみた日本のグループホームでは排泄ができない人は「これ以
上みられない」と言われていました。しかし、その痴呆症のおばあ
さんはどこへ行くのでしょうか?

家では看切れないので、グループホームに引っ越してきたのです。
また、引越しさせなければならないのでしょうか?
どこに?
老人保健施設?
特別養護老人ホーム?

まだ、十分歩けますし、何よりも声をかけられるのを楽しみにして
いるように見えます。

彼女はこの家を楽しんでいます。
最後までここで看ることはできないのでしょうか?
日本のグループホームはターミナルにはならないのでしょうか?

この問題はどこでも言えることではないでしょうか?
せっかくグループホームが増えるのならいいものができて欲しいで
す。
 (以上は、グループホームを訪問した私の知人の男性の感想です)

◆また、次のようなメールも頂きました(以下、抜粋)。

「私の母が、グループホームに入居し1年が経ち、グループホーム
に馴染んだ頃に、2週間ほど入院しました。

すると、『退所してください。ベットだけ空けておく訳には経営上
いかない』と言われました。

それまでも、多少手がかかるかなと思える人はどんどん退所してい
きましたので方針がそうなら仕方がないと思い退所させました。

今は別のホームにお世話になっています」

●以下、私、山井の感想。
あまりにも安易に「手がかかるから」という理由で退所させるグル
ープホームが多いのではないでしょうか。

夜勤体制を組める介護報酬にし、訪問看護をグループホームで受け
られるようにするなど、より長くグループホームに滞在できるよう
に早急に制度を改善すべきだと思います。

手がかかる痴呆性高齢者をどんどん退去させる、
つまり、手がかからない介護が楽な痴呆性高齢者だけをグループホ
ームが短期間、入居させるなら、

グループホームの存在意義は半減します。


■9月13日、早朝から東京行き
午前中は衆議院総務委員会(国会は閉会中)。
新宿ビル火災についての審議(消防庁長官に対して)。
午後は、医療制度改革についての集中勉強会。午後1時〜8時。

■先日のメールマガジンでも流しましたが、
16日(日)に宇治の生涯学習センターで、午後3時〜4時半まで
久しぶりに「福祉学習会」を開きます。ふるってご参加ください。

テーマは、特別養護老人ホームの個室化問題と、厚生労働省の来年
度の概算要求の介護関連部門について私が問題提起し、皆さんと議
論したいと思います。詳しくは、ホームページをご覧ください。
http://member.nifty.ne.jp/yamanoi/news/01/0107/0916.htm

■また、以下のようなケアワーカーの交流会もあります(私は参加
できませんが)。ふるってご参加ください。

 今日のメールマガジンはこれで終わります。
           やまのい和則 拝


■ケアワーカー交流会

 (1)日 時 2001年9月16日(日)
    時 間 午後1時30分〜4時30分
       テーマ 地域に受け皿を創る
       生活ニーズに基づく/地域ケアシステムの構築/ 
       3障害の若干の支援の相違/          
       社会福祉基礎構造改革と地方分権

 (2)日 時 2001年10月28日  (日)
       時 間 午後1時30分〜4時30分
       テーマ 具体的支援のあり方
               ケアの概念/主体は誰が?/サービス概念/    
               インクルージョンの概念

  *学ぶ・・・・「障害者と在宅ケアの関係について」
      障害のある人が安心した地域生活を送るために、ケアワーカ
      ーとしての援助のあり方を総合的に学びます。講座(テーマ)
   は独立しているので関心ある講座にご出席ください。

 *語る・・・・グループワーク等を通じて、出席者どうしの交流
      を深めます。

   講師 廣瀬明彦さん 
         相楽福祉会知的障害者授産施設 常務理事/
         同志社大学文学部社会学科嘱託講師
      ☆障害者のグループホームやデイサービス等を運営

  参加費 無料
  申し込み先 自治労京都府本部 TEL 075-252-5953
  定員 50名(先着順)
  場所 ぱ・る・るプラザ京都(京都駅前)研修室5(4F)
   参加詳細は電話でお問合せください

詳しくは、ホームページをご覧ください。
http://member.nifty.ne.jp/yamanoi/news/01/0107/0916_1028.htm

■メルマガ送信先募集中!
一人でも多くの方に私のメルマガを読んで頂き、
      政治と福祉を変える輪を広げたいと願っています。
お知り合いをご紹介下さい。
メールアドレスを、「メルマガ福祉 希望」と書いて
 kyoto@yamanoi.net まで送って下されば、こちらで新規登録
させて頂きします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆やまのい和則の「軽老の国」から「敬老の国」へ☆
    (2001/09/13現在 読者数 1769)

前へ 目次へ戻る 次へ