台風一過 &

臨時国会での抱負 & お知らせ ふたつ

           第177号(2001/08/25)

 メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。
台風の被害を受けられました方々にお見舞い申し上げます。
ゆっくり台風が去り、ほっと一息です。

●先日は、深夜に台風の中、東京から京都に帰り、翌朝、7時から久津川駅でチラシを配っていたら、そのことをメールマガジンで読んでいた面識もない読者の方が、「昨夜、無事、京都に帰ってこれたんですね」と声をかけてくださり、嬉しかったです。

また、昨日23日夜の奈良での勉強会にも、メールマガジンの読者が数人お越しくださり、感激しました。


◆さて、小泉首相の夏休みも終わり、そろそろ9月末から始まる臨時国会(12月上旬までと予想される)の準備が始まります。

◆今日はこの秋に向かっての抱負を書きたいと思います。
 やりたいことはたくさんあります。具体的な関心事を列挙します。


●10月から保険料の全額徴収が始まる介護保険での低所得者対策。
「生活支援システム」という名で、生活保護まではいかない低所得者への対策を考えるという意見も出されています。


●秋から介護報酬の見直しの議論が、厚生労働省の審議会の分科会で始まります。
その議論と連携し、私たちも意見を言わねばなりません。


●グループホーム。
夜間介護が必要な痴呆性高齢者もグループホームに入居できなければ、グループホームの存在意義はないとさえ言えます。

また、グループホームの入居者も重度化し、グループホームでの看取り、ターミナルケアも必要になりつつあります。


●痴呆性高齢者対策
 残念ながら、今の日本では、痴呆に対する取り組みが不十分です。グループホームも今のままでは中途半端です。

老人保健施設に多く入居する痴呆性高齢者も、そこにいつまで入居しつづけられるかわからない。

特別養護老人ホームは、入居がむずかしい。

精神病院に不必要に入院している痴呆性高齢者も多すぎます。

今後増えて200万にも達しようとする痴呆性高齢者を、社会全体でどうお世話するのか。

200万人のうち何割を在宅で、何割を施設で看るのか、
そして、2005年、2010年には、どれくらいの量の介護基盤が痴呆性高齢者200万人に対して必要なのか。

しっかりと数値目標を決めねばなりません。


●特別養護老人ホームの個室化とユニットケアについて
 低所得者も住めるための方策、介護スタッフをいかに増やすか。入居者を孤独にしない個室のあり方の議論。


●身体拘束ゼロ作戦の徹底
 素晴らしい「身体拘束防止マニュアル」の冊子はできましたが、まだまだ、現場での取り組みは十分でありません。

予算的な裏づけがないことも一因です。


●痴呆予防について
 痴呆そのものを予防することは難しいですが、脳機能を活性化して、痴呆の進行を遅くすることや、痴呆症状をやわらげることは可能であることが実証されています。

このような取り組みも日本全国への普及が非常に遅れています。
 

●ケアマネージャーが機能するにはどうすればよいか。

●痴呆性高齢者の認定が軽くでる問題


◆介護保険がスタートして1年半ですが、問題は山積です。

私はできるだけ時間をつくって現場に行き、机上の空論ではない議論を国会で展開したいです。

是非、皆さん、ご指導ください。


◆また、介護以外でも次のような項目。

●日本版ADA法(障害者の権利法)の制定。

●精神医療や精神障害者福祉の大幅な向上
(池田小学校事件を機に、日本の精神医療政策の貧しさがクローズアップされています)

●医療制度改革
 来年度の抜本改革に向かって、秋の国会での最大のテーマでもあります。

民主党は9月13、14日に今井澄参議院議員を中心に、医療制度改革についての一泊集中合宿を行います(私も参加)。

●ホームレスの自立を支援する法案
 6月に民主党が出した議院立法。秋の国会では何とか他の政党と折り合いをつけて成立させたい。

●ヤコブ病訴訟の問題
 私は、超党派の議員団の、民主党世話人として和解に向けて頑張ります。

●さらに、大きく言えば、雇用の問題。
 戦後最悪の5%を越す失業率は放置できません。秋の国会、衆議院厚生労働委員会での最大のテーマです。


 この他にも人権問題など、書き出せばキリがないですが、取り組みたい。


◆また、地元京都では、最近開けなかった福祉の勉強会を各地で開き、福祉現場もまわりたいです。

そして、自分の住んでいる身近な地域から、福祉を良くする運動の輪を広げたいです。


■このように書くと、地味な課題ばかりと思われるかもしれません。
私は、政治とは大上段に構えるだけではなく、地道に「社会の安心感」をコツコツ高める取り組みをすることが、ひいては住みよい社会や、消費が拡大し、景気も回復させ、雇用も安定させることにつながると思います。

 人間が人間らしく暮らせる社会を創る、という地道な視点が、
今の国会には欠けているように思います。

 以上のことは、私一人でできることではないですから、民主党がもっと「福祉の党」になるように、私も先輩や執行部の議員の方々に働きかけたり、仲間の「福祉派議員」を増やしたいと思います。


■私は、今は、城陽の市長選挙(9月9日)などに取り組み、また、9月末からは国会で平日は国会、週末は、地元での数多く集会があります。

下手をすると、一般社会や福祉現場から遊離してしまいますので、皆さんから、いろんな福祉などの現場の声をお聞かせ頂ければ有難いです。


■8月23日(木)の報告。久しぶりに2回講演。

(1)高齢者の集まりで150人の方々に、「社会保障と財政負担」というタイトルで講演。

(2)晩は、奈良でまぶち澄夫さんの勉強会。

まぶち澄夫さんは、奈良市を中心に政治活動をしておられますが、昨年の衆議院選挙での惜敗のあと、駅立ちを続け、地道に活動しておられます(毎週、チラシをつくり、朝夕500枚ずつ配布)。尊敬する同志です。

奈良は、中村哲治衆議院議員をはじめ、誇れる仲間が多いです。

  今日のメールマガジンは、これで終わります。
                   やまのい和則 拝


■<案内>2つの講演会

 私の尊敬する山崎章郎先生が奈良に講演にお越しなります!

 素晴らしい講演であること間違いなし。ただし、私は日程が詰まっており2つの講演会とも参加できません。

(1)奈良県ホスピス勉強会講演会
  
  「ホスピスケアのめざすもの」
           ー尊厳ある生と死を考えるー
  桜町病院ホスピス科部長 山崎章郎先生
 
 日 時  9月12日(水)13:30−15:30
 場 所  奈良県文化会館国際ホール (奈良市登大路町)
 入場料  500円 入場希望者は当日会場で受付。
 入場は先着順
 主 催  奈良県ホスピス勉強会
 後 援  奈良市 奈良市医師会 (社)奈良県看護協会 NHK
  奈良緩和医療研究会 全国ホスピス・緩和ケア病棟連絡協議会
 お問い合わせ 
 FAX0745−33−2101 Email: hospice@nara-eden.com
http://www.wao.or.jp/yamanoi/osusume/01/hosupisu.htm


(2)第10回全国ボランティアフェスティバル
住み良い高齢社会を考える〜あったらいいな!こんな介護保険

 日 時  9月22日23日。
 場 所  横浜(パシフィコ横浜)

9時30分から15時まで
  午前は構成劇 「ざ介護」
  午後はシンポジウム
   パネラー  杉山 孝博医師 川崎幸クリニック
         夏目 幸子さん 1級建築士
         稲生 和子さん 藤沢市保健婦
         小泉 喜子さん 全国婦人会議・神奈川県本部
   神奈川ホームヘルプネットワークから
      清水 雅子 npoたすけあい代表 横浜市緑区
      稲葉 尚子 非営利団体フューチャー代表茅ケ崎市

杉山先生は痴呆の権威、夏目さんは高齢者建築のリーダー、稲葉さんは私の15年来の親友です。

■メルマガ送信先募集中!
一人でも多くの方に私のメルマガを読んで頂き、
      政治と福祉を変える輪を広げたいと願っています。
お知り合いをご紹介下さい。
メールアドレスを、「メルマガ福祉 希望」と書いて
 kyoto@yamanoi.net まで送って下されば、こちらで新規登録
させて頂きします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆やまのい和則の「軽老の国」から「敬老の国」へ☆
    (2001/08/25現在 読者数 1724)

前へ 目次へ戻る 次へ