やまのい和則の
     「軽老の国」から「敬老の国」へ

            第154号(2001/06/12)

 メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。
今日は、ハンセン病の元患者さんの意見陳述が午前中から厚生労働
委員会であったので、月曜日ですが、朝から東京にいました。

6月11日(月)
 朝10時からハンセン病の元患者さん4人から、衆議院厚生労働
委員会のメンバーで話を聞く。

ここでは改めて詳しくは説明しないが、1950年代にすでにプロミ
ンという特効薬が見つかり、欧米では地域復帰の流れになっていた
のに、逆に、「強制隔離」を強化する法律になったことが根本的な
大きな問題であったとの指摘があった。

◆11時にこの会合が終わると、先輩の金田誠一議員から水島広子
議員と私が呼ばれた。「水島さんは、精神科医でしょう。今回の池
田小学校の問題、党としても対応せねばなりませんね」と金田議員。

実際、この問題は精神医療と刑法にかかわるが、水島議員は、厚生
労働委員会と法務委員会の両方に所属しているので適役である。
「水島さんと山井さん、考えて下さい」と言われる。

 早速、13時半から民主党「池田小学校事件緊急対策本部」が初
会合。文部科学、厚生労働担当の議員が集結。本部長は中野寛成議
員。事務局長は池田市が選挙区の大谷信盛議員。

今回のような痛ましい事件は二度と起こらないように、早急に対策
を検討せねばならない

 役所からヒヤリング。
◎まず、文部科学省。
 被害にあった子どもや、クラスメートの心のケアや、小学校の
 警備の強化について報告。

◎次に、警察庁。
 触法(違法行為を犯した)の精神障害者にどう対応するか。担当
 者も苦慮しているようで、具体的な対策はなく、事実経過の説明。

◎次に、厚生労働省精神保健福祉課。
 触法の患者が精神病院に入院した時点で、他の患者と同じ条件に
 なり、退院の時には医師ひとりの判断で可能とのこと。

 精神保健福祉法は、患者の人権を重視する法律なので、それだけ
 では対応できないとのこと。

◎法務省の担当者。
 今まで、厚生労働省と共同して触法の精神障害者への対応につい
 て議論しているという説明。

◆私が、「どうすれば今回のような事件の再発が防止できるか」と
質問すると、「触法の患者を継続的に医療や治療を受けられるよう
にせねばならない」、とのこと。

 この問題については、精神医療と刑法の境界領域で、相互乗り入
れが必要だ。

 ただ、この問題でごく普通の精神障害者まで、「危険」という目
で見られるようになってはならない。犯罪の検挙率も、精神障害者
のほうが一般の健常者よりも低いという統計がある。

触法の精神障害者と、そうでない精神障害者の議論を分けてせねば
ならない。ただ、今回のような痛ましい事件の再発を何としても防
がねばならない。

 今日、この対策本部の会合で4省庁の役人さんから話を聞き、
皆さん、非常に口が重く、難しい問題だと痛感した。

 15時から18時過ぎまでは、ハンセン病の補償法案について衆
議院厚生労働委員会で議論。ハンセン病の元患者さんに800-1200
万円を補償するという法律で可決された。反対は、私の席の隣の川
田悦子議員ひとり。

 18時半からは、高見裕一さんの会合に出席。環境問題の専門家
で、21世紀の日本の政治になくてはならない存在だ。

■明日(12日)
朝8時から9時まで。民主党の介護保険ワーキングチームの会合。
先日まとめた介護保険の見直し「10の提言」について厚生労働省
との議論。なんと介護保険課を中心に11名もの担当者が厚生労働
省から来られる。こちらも議員と秘書さんを合わせて同数くらいだ
と思う。

ケアマネのあり方、個室型特別養護老人ホームの問題、グループホ
ーム、低所得者対策、身体拘束ゼロ作戦など、それそれの担当者が
登場。熱い議論になりそうだ。

 以上、今日の報告を終わります。

◆追伸
いま私は、鍵田節哉衆議院議員や鍵田事務所の渡辺秘書と一緒にホ
ームレスの自立を支援する議員立法を作成中で、今日、その法案が
出来上がりました。

 先日、大阪と東京のホームレスの現状を現地視察したのですが、
そのホームレスの方々を支えるボランティア(宿舎提供や炊き出し
による食事提供など)をしている若者から次のようなメールを頂き
ました。心温まるメールですのでご紹介させて頂きます。

  「私自身、6年制の進学校に通っていたため、競争するのが当た
り前の人間関係の中で育ってきました。
  そんな自分にとって、新宿の路上で支えあいながら暮らしている
おじさんたちの姿というのは、自分の価値観の変更を迫るような衝
撃でした。一人の人が運良く仕事につくことができると、仕事に行
けなかった仲間の分の食事まで面倒を見る。そんなことをせずに、
自分一人だけで収入を使えば、早く野宿から抜け出せるのに、とも
思うのですが、目の前にいる仲間(特に高齢の仲間や病気で苦しん
でいる仲間)を見捨てることのない、暖かいつながりを路上で何度
も見てきました。
  できれば、これから本格化する「ホームレス対策」が、こうした
つながりを断ち切る方向ではなく、人のぬくもりを持った対策にな
っていくことを切に願います。」
           やまのい和則 拝

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