やまのい和則の
     「軽老の国」から「敬老の国」へ

            第133号(2001/05/06)


 メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。どのような連休を
お過ごしでしょうか。

前回のメールマガジンでお知らせしたように、5月2日は、ろう学
校を訪問しました。

また、勝手ながら3〜5日はお休みを頂き、今日(6日)からまた
動き出しています。


さきほど(6日午後)まで、精華町の町会議員選挙で応援している
候補の事務所に激励に行き、いま、東京へ向かう新幹線の中。

精華町は、関西学術研究都市の一部でもあり、国会図書館や勤労者
体験プラザも新設され、21世紀に向かって発展しつつある町です。


 明日5月7日は、小泉首相の所信表明演説を衆議院本会議で聞き
ます。「小泉政権、いよいよ始まる」と身が引き締まります。

 最近、メールマガジンが長くなっているので、今日は簡潔に書き
たいです。


 5月2日
 生まれて初めて聾(ろう)学校に訪問しました。
それは、私の知人からの一通の手紙から始まりました。実は、その
方のお孫さんが生後1年の時に、耳がほとんど聞こえないことがわ
かり、いま3歳でろう学校の幼稚部に通っておられるのです。

「是非、一度、山井さんに学校を訪問してもらいたい」、というお
願いの手紙でした。平日は東京に居るため、訪問はのびのびになっ
ていましたが、この連休で実現しました。 


 私は自分の国政報告と、松井孝治さんのPRを兼ねて街宣カーで
マイクを握りながら、走っていました。そして、途中でその私の知
人の家の訪問(4月30日のこと)。


 たまたま遊びに来ていたお孫さん(めぐみちゃん、3歳、仮名)
と会いました。本当にかわいらしい、ニコニコした女の子です。
しかし、ほとんど耳が聞こえないのです。

 めぐみちゃんは、学校でもみんなの人気者だそうです。明るい女
の子です。彼女が通うそのろう学校を訪れました。

 そのろう学校は、盲学校と隣り合わせ。ろう学校も2歳から通え
る幼稚部から高校、寮まであります。めぐみちゃんの3歳児のクラ
スは10人です。

 10人の子供に5人の先生。手話で先生と子供が会話しています。
声はほとんど聞こえないのですが、不思議と明るくて元気一杯の雰
囲気でした。

 絵本を読んだり、大きな積み木をしたり、子供たちはみんな楽し
そうでした。めぐみちゃんは、朝9時半から正午まで、この学校に
来ています。近い将来、給食も出て、午後まで学校にいることにな
るそうです。


 校長先生にもお目にかかりました。
「18歳の高等部までは、ここで対応しているが、高等部を出てか
らの先が不十分です」と言っておられました。

大学に進学したり、銀行や大企業に就職する生徒もいる一方で、聴
覚だけでなく、知的障害や視覚障害などとの重複障害の生徒はなか
なか行き場所がないとのことです。


 実は、このメールマガジンについては、有難いことに、視覚障害
の方々から、多くのメールを頂きます。

実際、前号のメールマガジンにも書いたように、私も視覚障害の堀
利和参議院議員と一緒に仕事をさせて頂いているので、視覚障害の
問題は多少はわかります。

しかし、聴覚障害の問題は、今回のめぐみちゃんとの出会いで初め
て関心を持ったところです。


 実は、私は今から20年前、大学時代入学当初、母子寮という児
童福祉施設でのボランティアサークルと、手話サークルの両方に入
っており、3ヶ月は手話を習っていたのです。

私の小学校以来の親友の高山吉永君が、当時、手話をやっており、
その彼に誘われて手話サークルに入ったのでした。

 しかし、忙しくなり、手話はあきらめ、母子寮のボランティアサ
ークルに絞った経験があります。

手話や聴覚障害との出会いはそれ以来、20年ぶりです。


 聴覚障害の問題については、家族も「将来はどうなるの?」と悩
みます。たった一回の訪問ですが、この幼稚部でも迎えに来ていた
母親の方々と出会い、その愛あふれる力強さを感じました。

 私は、「福祉」をライフワークにする議員(と自認している)で
すが、高齢者福祉と違い、障害者福祉は幅が広いとつくづく痛感し
ます。知的障害、精神障害、また、身体障害、視覚障害、聴覚障害、
肢体不自由など。

正直言って、まだまだ私は勉強不足です。一回でも多く、現場に足
を運び、取り組んでいきたいと思います。

 今回のめぐみちゃん一家との出会いを通じて、私は聴覚障害の施
策の向上のために、少しでも働きたいと思います。


 振り返れば、厚生労働委員会に所属して、早や10ヶ月ですが、
厚生労働委員会の中では、
「医療や年金は、国民全体の問題」、
「障害者福祉は、ごく一部の人の問題」、
という偏見があり、障害者福祉は高齢者介護よりもさらに、軽視さ
れているように思います。


 今日(6日)は、東京でこれから障害者福祉に関する会合に出席
して、最終で京都に深夜戻り、明日の朝6時50分から新田辺駅で
街頭演説とチラシ配り。それを終えて、また国会へトンボがえりで
す。

 明日から頑張ります。
           やまのい和則 拝

☆やまのい和則の「軽老の国」から「敬老の国」へ☆
    (2001/05/06現在 読者数 1354)


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