。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆ やまのい和則の 「軽老の国」から「敬老の国」へ - Yamanoi Kazunori Mail Magazine - 第13号(2000/05/05) 。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆ メールマガジン読者の方、いつも私の拙いメールマガジンを読 んでくださり、有難うございます。 まず、今日も「痴呆性高齢者向けグループホーム」の話題から。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. グループホームのサービス評価について。 「痴呆性高齢者向けグループホーム」は、 「小規模で家庭的で痴呆をやわらげる効果」があるが、 一歩間違うと「密室でいい加減な介護」になりかねない。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 私にも苦い経験がある。今から6年前、 サンフランシスコで「ボーディングケア」と呼ばれる形態を訪問 したことがあった。 これは、アメリカではやっている方法で、 「住宅地の民家でお年寄りを5〜6人預かり、そこに住み込みの メイドを2人くらい雇うというケア」。 「グループホームに似て非なるもの」と言えようか。 あるアメリカ人の入居者であるおばあさんは、「ここに居るだけ でぼけてきそうだわ!」と寂しげにつぶやいた。 「グループホームと似たような形態だが、これでは逆ではないか」 と私は思った。スタッフは賃金の安い移民労働者で、私が訪問し た2日間にも、たびたびお年寄りをどなりつけていた。 生活リハビリも何もない。ほったらかし。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 日本のグループホームはこんなことにはならないとは思うが、 危険性はないではない。 そんなことへの対応として、宮城県の長寿社会政策課は、このた びグループホームのサービス評価指針をつくった。 内容はここでは詳しくは紹介できないが、外山義先生などをはじ めとするメンバーが練ったものだけに、 素晴らしいものだ。 さすが、「福祉に強い浅野知事」の宮城県と感動した。 でも、この評価基準を見て、考えた。よく考えれば老人ホーム でも同様の評価が本来は必要ではないか、と。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. もう1つ政治とグループホームのトピック。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 今日、5月5日の日経新聞の朝刊で、民主党の衆議院選挙の公約 についてでていた。 【介護基盤の整備】とりわけ 【5〜9人規模の痴呆性高齢者向けグループホーム】を 【小学校に1つ(2万5000ヶ所)整備する】と出ていた。 これは、私が頼み込んで入れてもらった政策だ。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 「人里はなれた地価の安いところに大きな老人ホーム」を建てる のでなく、 「住み慣れた地域に5〜9人規模のグループホーム」をつくれば、 「痴呆になったり、身体が弱って」も、 「地域のお茶飲み友達や家族と関係が切れない」。 「人間の愛を、もっとも必要とする人生の最後に」、 「はい、さよなら。地域とは健康な人だけが住むところよ」と言 わんばかりに、 「まちはずれの老人ホームに引っ越させる」今までのやり方は、 「人間愛に欠ける」のではないか。 これは、そこで働いている職員さんの問題ではなく、 「制度が問題」。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 「老いを地域で支える社会の実現のため」にも、グループホーム が増えてほしい。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 「政党がグループホームに関心」を持ち、そして、 「新聞が、政党の公約としてグループホームを大きく取り上げる 時代」になったことが嬉しい。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. なお、 5月8日と25日に「グループホームの講演会」を奈良で開催。 また、5月12日には大阪で私の勉強会。 詳細は、私の「福祉のホームページの講演案内」を、参照してく ださい。 いつも長いメールマガジンですみません。 山井和則 拝 |