。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆ やまのい和則の 「軽老の国」から「敬老の国」へ - Yamanoi Kazunori Mail Magazine - 第12号(2000/05/01) 。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆ メールマガジン読者の皆様へ メールマガジンは偉大です。 全国各地からメールマガジンについてのご意見や感想が寄せら れ、感激しています。 良い内容にせねばと、身が引き締まります。 「やまのいのメールマガジンは長い」とお叱りを受けていますが、 どうかお許しください。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 皆さんは、「ソウルメイト」という言葉をご存知ですか。 物事を成功させるとき、一番必要なのは「ソウルメイト」だそう です。 日本語では「魂の友」。心触れ合い、励ましあう友。 私は、「福祉を良くするために、人生を使いたい」、と決意した人 間ですが、「いっしょに福祉を良くしたい」と切に願う仲間との 出会いが一番嬉しいです。 そのような出会いが、メールマガジンで可能になれば、とても幸 せなことです。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 今日の新聞で、厚生省が「介護保険の要介護認定において、痴 呆の認定方法を見直す」ことがでていました。 「3年後をめどにする」とのこと。 遅すぎます。 この「痴呆の認定の不正確さ」は、介護保険法案が国会を通過し た1997年から国会の付帯決議で「痴呆性高齢者の認定には正 確を期すこと」と記されていました。 にもかかわらず、今まで放置されていたのです。介護が大変な痴 呆性高齢者が軽く認定され、泣いているケースは多いのです。 厚生省の弁護を、多少するなら、「家族の介護が日本の美風」 というような国会議員への対応に追われ、介護保険に対して万全 の準備ができなかったということもあるのかもしれません。 しかし、介護で苦しむ方々に対しては、それは言い訳にはなりま せん。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. また、先日、精神病院に対する「拘束」「抑制」などの調査結 果が、朝日新聞の一面に出ていました。 精神病院には、多くの痴呆性高齢者が入院し、そこで「ひもでベ ッドに縛られる」などの抑制を受けている実態が明らかになりま した。 しかし、「老人病院や療養型病床でも抑制はあります」。これも 調査すべきだと思います。 実際、私は3年間かけて「世界の高齢者福祉の調査」を行いまし たが、「精神病院や老人病院に、痴呆性高齢者を入院させている 先進国はほとんどありません」。 「ユニット型老人ホーム」や「グループホーム」が世界の流れで す。 これは、病院の経営者の責任ではなく、「痴呆性高齢者に対する 政策の失敗だ」と私は思います。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. さらに、このことはもう10年以上も久しく指摘されながらも、 変わらない、変えられない日本の政治はもっと深刻です。 このような「居ても立ってもいられぬ思い」から、私は政治活 動をしています。 本日も連休のさなか、街頭宣伝カーに乗ってマイクを握って、一 日中訴えてきました。連休のくつろぎのひとときに、街頭演説し た近所のマンションの住人から「うるさい」と叱られ、テニスコ ートのおじさんからも「ええ加減にやめてくれ!」と、怒られ、 さんざんです。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 福祉を良くしたいと願う人は多いと思います。 その大多数の方が、福祉が遅々として進まない理由は、 「政治家が悪い。政治家が福祉に無関心だから」だと思っている と思います。 しかし、国会に打って出て介護保険に現場やお年寄りの声なき声 を伝えることは、大変です。 街頭で演説して「うるさい」と言われる。 もちろん、政治活動は街頭演説だけではありませんが、街頭演説 抜きにも政治活動は成り立ちません。 一緒に街頭演説した女性の市会議員さんは、「中学の教員とし て、清く、正しく、ほがらかに、と、生徒に教えてきたけれど、 市会議員になって、全然逆のことをやっている」と苦笑いしてお られました。 もちろん、その方も好き好んで政治活動をやっているのではなく、 「教育を良くするには、政治を良くせねば!」という止むに止ま れぬ思いからです。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 私は、政治活動をやって「自分はなぜこんなことをしてるん だ?」と悩んだときには、いつも次のように思うようにしていま す。 「自分が偉くなりたいと思って政治活動をしているんじゃない。 俺は“自分では意見を言えない、政治にほとんど参加できない寝 たきり老人や痴呆性高齢者やそのご家族”に代わって、マイクを 握ってるんだ、演説をしてるんだ、大きな集会に参加してるんだ、 頭を下げてチラシを配ってるんだ」と。 誰かが“寝たきりや痴呆性高齢者の声”を、国会での介護保険 での議論に届ける必要があると思うのです。 誰もやりたがならい政治だからこそ、若輩ですが、私は敢えて、 “お年寄りや歯をくいしばって介護しておられる方々の声”を代 弁するために頑張りたいと思います。 また、メールマガジンが長くなり、お叱りのメールを頂きそう ですが、お許しください。 山井和則 拝 |