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   やまのい和則の
     「軽老の国」から「敬老の国」へ

     - Yamanoi Kazunori Mail Magazine -

            第12号(2000/05/01)

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メールマガジン読者の皆様へ
 
メールマガジンは偉大です。
全国各地からメールマガジンについてのご意見や感想が寄せら
れ、感激しています。
良い内容にせねばと、身が引き締まります。
「やまのいのメールマガジンは長い」とお叱りを受けていますが、
どうかお許しください。

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皆さんは、「ソウルメイト」という言葉をご存知ですか。
物事を成功させるとき、一番必要なのは「ソウルメイト」だそう
です。
日本語では「魂の友」。心触れ合い、励ましあう友。
私は、「福祉を良くするために、人生を使いたい」、と決意した人
間ですが、「いっしょに福祉を良くしたい」と切に願う仲間との
出会いが一番嬉しいです。
そのような出会いが、メールマガジンで可能になれば、とても幸
せなことです。

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 今日の新聞で、厚生省が「介護保険の要介護認定において、痴
呆の認定方法を見直す」ことがでていました。
「3年後をめどにする」とのこと。
遅すぎます。
この「痴呆の認定の不正確さ」は、介護保険法案が国会を通過し
た1997年から国会の付帯決議で「痴呆性高齢者の認定には正
確を期すこと」と記されていました。
にもかかわらず、今まで放置されていたのです。介護が大変な痴
呆性高齢者が軽く認定され、泣いているケースは多いのです。
 
 厚生省の弁護を、多少するなら、「家族の介護が日本の美風」
というような国会議員への対応に追われ、介護保険に対して万全
の準備ができなかったということもあるのかもしれません。
しかし、介護で苦しむ方々に対しては、それは言い訳にはなりま
せん。

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 また、先日、精神病院に対する「拘束」「抑制」などの調査結
果が、朝日新聞の一面に出ていました。
精神病院には、多くの痴呆性高齢者が入院し、そこで「ひもでベ
ッドに縛られる」などの抑制を受けている実態が明らかになりま
した。
 
 しかし、「老人病院や療養型病床でも抑制はあります」。これも
調査すべきだと思います。
実際、私は3年間かけて「世界の高齢者福祉の調査」を行いまし
たが、「精神病院や老人病院に、痴呆性高齢者を入院させている
先進国はほとんどありません」。
「ユニット型老人ホーム」や「グループホーム」が世界の流れで
す。
これは、病院の経営者の責任ではなく、「痴呆性高齢者に対する
政策の失敗だ」と私は思います。

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 さらに、このことはもう10年以上も久しく指摘されながらも、
変わらない、変えられない日本の政治はもっと深刻です。
 このような「居ても立ってもいられぬ思い」から、私は政治活
動をしています。
本日も連休のさなか、街頭宣伝カーに乗ってマイクを握って、一
日中訴えてきました。連休のくつろぎのひとときに、街頭演説し
た近所のマンションの住人から「うるさい」と叱られ、テニスコ
ートのおじさんからも「ええ加減にやめてくれ!」と、怒られ、
さんざんです。

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 福祉を良くしたいと願う人は多いと思います。
その大多数の方が、福祉が遅々として進まない理由は、
「政治家が悪い。政治家が福祉に無関心だから」だと思っている
と思います。
しかし、国会に打って出て介護保険に現場やお年寄りの声なき声
を伝えることは、大変です。
街頭で演説して「うるさい」と言われる。
もちろん、政治活動は街頭演説だけではありませんが、街頭演説
抜きにも政治活動は成り立ちません。

 一緒に街頭演説した女性の市会議員さんは、「中学の教員とし
て、清く、正しく、ほがらかに、と、生徒に教えてきたけれど、
市会議員になって、全然逆のことをやっている」と苦笑いしてお
られました。
もちろん、その方も好き好んで政治活動をやっているのではなく、
「教育を良くするには、政治を良くせねば!」という止むに止ま
れぬ思いからです。

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 私は、政治活動をやって「自分はなぜこんなことをしてるん
だ?」と悩んだときには、いつも次のように思うようにしていま
す。
「自分が偉くなりたいと思って政治活動をしているんじゃない。
俺は“自分では意見を言えない、政治にほとんど参加できない寝
たきり老人や痴呆性高齢者やそのご家族”に代わって、マイクを
握ってるんだ、演説をしてるんだ、大きな集会に参加してるんだ、
頭を下げてチラシを配ってるんだ」と。

 誰かが“寝たきりや痴呆性高齢者の声”を、国会での介護保険
での議論に届ける必要があると思うのです。
誰もやりたがならい政治だからこそ、若輩ですが、私は敢えて、
“お年寄りや歯をくいしばって介護しておられる方々の声”を代
弁するために頑張りたいと思います。
 また、メールマガジンが長くなり、お叱りのメールを頂きそう
ですが、お許しください。
                 山井和則 拝  

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