。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆ やまのい和則の 「軽老の国」から「敬老の国」へ - Yamanoi Kazunori Mail Magazine - 第3号(2000/03/29) 。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆ 先日、私の講演を聞いてくださった女性の方から、相談の手紙が 来た。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 私は講演の際には、事務所の電話、住所、メールアドレスなどを 常に資料の中に入れてお渡ししています。そして、 「介護などでお困りの時にはお気軽にご連絡ください。難しい相 談には乗れませんが、簡単な相談にはのれますし、難しい相談の 場合は適切な窓口を紹介します」と言っている。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. あまり連絡は来ないが、それでも、「困ってるんです」と連絡 がある場合は時々ある。 正直言って、不勉強な部分も多く、私も忙しい。 が、うちの事務所のボランティア・岡本さんは、病院の相談員を、 40年間されていた方なので、岡本さんに教えてもらいながら、 可能な範囲で情報提供や相談にのることにしている。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. これは困っている人の役に立つというだけでなく、自分の勉強 である。 研究者は評論家であってはならない。実際のケースに本当に役立 てるのか、自分が試され、制度の問題点も学ばされる。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 今回の相談は、90歳のお父さんが脳梗塞で倒れ、半身麻痺。入 院中だが、そこも退院を迫られている。 柔道三段で今までは病気一つしたことのなかったお父さんは「死 にたい。死にたい!」と叫んでいるそうだ。 相談は、よい病院を紹介してほしい、ということ。 「病院か?」と岡本さんはつぶやいた。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 「療養型病床(老人病院)」か「老人保健施設」か「特別養護老 人ホーム」か、医療を必要とすれば「療養型病床」だが、「特別 養護老人ホーム」のほうが居心地はよい。 本当は「特別養護老人ホーム」がよいのだが「特別養護老人ホ ーム」が満員なので、「療養型病床」に入らざるを得ない場合が 多い。 これが日本の問題です。こんな問題を介護保険で解決せねばなら ない。 医療が必要な人は「療養型病床」に、「特別養護老人ホーム」 でよい人は「特別養護老人ホーム」にと、ニーズによって施設を 選べるようにすることが「介護保険」のねらいだ。 それを実現するには、保険以外に公費(税金)で、「特別養護老 人ホーム」を増やすための、建設予算を大幅に増やすことが必要。 そうでなければ、いつまでたっても「特別養護老人ホーム」は待 機者の列で、選べない。 「よい施設は満員で入れないが、悪い評判の悪い施設は空いてる よ」という情けない状況になるだろう。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 私は、「いい加減な特別養護老人ホームは、入居者が集まらず 倒産する」時代が来なければ「高齢者福祉」はよくならないと思 う。 今日、感じたことを書きました。ご意見あればお聞かせくださ い。 山井和則(やまのい かずのり) (お詫び:昨日発行のナンバーは、第2号でした) |