13.大日寺〜16.観音寺

2003年4月20日(日) 4日目
四季の里ロビー
<写真1 四季の里ロビー>
・・・十三番大日寺へ 17.5km ・・・

   ★ホテル四季の里→無農薬販売店★

 4月20日(日)6:00起床。昨夜は2回ほど目が覚めた。朝食は7:30からなのでまた温泉に行った。2人入っておられた。昨夜は結構雨が降ったらしい。7:30ちょうど昨夜の場所に朝食を食べに行った。既に食べ終えているグループもあった。7時頃からでも食べられたようである。7:45食べ終え、7:55ホテル四季の里<写真1>をチェックアウト。今回は、保養センターのお風呂が利用できなかったり、食事が別棟ということなどから「お詫びプラン」ということで8500円(税別)の支払いをした。


 8:00出発。路面は濡れ、木々は水としたたらせている。確かに結構降ったようだ。徳島市内へ向かう国道438号を歩いた。鬼籠野で国道と別れ、小さな峠を越えた。途中、大日寺まで10kmの看板があった。坂瀬橋<写真2>9:10到着。真っ直ぐ山越えをすれば9.5km。左折し、川に沿えば11km。遠回りになるが川沿いを選んだ。


 山あいの道を過ぎ、集落に入り、しばらく歩いていると民家からおばさんが出てこられ、「お茶でも飲んでいったらどう?ここで簡単に休めるけんな」とおっしゃられた。入口から2mほど通り過ぎてしまっていたのでお礼だけ言って通り過ぎてしまった。大変申し訳ないことをしてしまった。


 さらに進むと無農薬の販売所<写真3>があった9:45。座って仕事をされていた方が僕を見て「まあ、座りなして」と木箱を勧められた。そして「お接待」と言って伊予柑を下さった。僕は、お礼に納札を差し出すと奥へ行かれた。何かなと思って見てみると20枚ほど納札が貼ってあった。写真を撮らせて頂いていると、別の伊予柑をむいて下さり食べるよう勧められた。ここは土日しか開けていないが、午前中に一日20人ほどの歩きお遍路さんが通ることや、納札の中の金色のものは180回まわられている80歳の方からのものであることなど話された。しばらくして車で地元の人が来られ最近いのししが出て困っていることなどを話されていた。
坂瀬橋にて
<写真2 坂瀬橋にて>
無農薬販売店
<写真3 無農薬販売店>
 
   ★無農薬販売店→十三番大日寺★

 お礼を言って出発した。坂瀬川は鮎喰川と合流し、川幅はずいぶん広くなった。歩き出してしばらくして、朝トイレに行かなかったので腹が痛くなってきた。街道の途中から目に入っていたドライブインやすらぎの看板にトイレマークがあったので入ることにした。レモンティー367円(税込)を注文すると、小さなお菓子が添えられていた。


 さらに進み、市町境に11:25到着。大きなむくのきの下に神社があった。ようやく徳島市内に入った。あといくつとバス停の数を数えながら、昨日午後2時に焼山寺を出発以来、ついに12:20十三番大日寺に到着した。


 大日寺はここまで歩いてきた街道沿いにあった。寺の手前に食堂があったがこれから町中に入っていくのだし、またお参りをまだ済ませてないので店に入らなかった。久しぶりに本堂、大師堂とお参りした。

  13大日寺
鮎喰川
<写真4 鮎喰川>
市町境
<写真5 市町境>
観音寺本堂
<写真7 観音寺本堂>
観音寺
<写真6 観音寺>
 
一宮橋
<写真8 一宮橋>
・・・十四番常楽寺へ 2.3km 計19.8km ・・・

 12:50大日寺を出てすぐ左へ畑の中の遍路道を東へ向かった。鮎喰川に架かる一宮橋<写真8>を渡り民家の中を通り抜け、十四番常楽寺石段下<写真9>に13:30到着した。左手には大きな池があった。階段を上がり境内を見ると、昨日無料接待所で一緒だった方がおられた。とても懐かしい感じがした。


 常楽寺は緑色片岩の露頭を生かした流水岩の庭<写真10>が見事であった。
 また本堂前、アララギの木股には「あららぎ大師」<写真11>が座っておられた。


 本堂、大師堂、納経所とまわったあと、お昼は、手持ちの行動食(ホテルに用意してあったおまんじゅう、バランスアップ、チョコレート)で済ませた。前回、食事のできる店がないか閉まっているかで苦労したのが生かされていない。

  14常楽寺
常楽寺石段下
<写真9 常楽寺石段下>
常楽寺境内
<写真10 常楽寺境内>
あららぎ大師
<写真11 あららぎ大師>
 
・・・十五番国分寺へ 0.8km 計20.6km ・・・

 十四番常楽寺を14:05出発。山沿いの民家の中<写真12>を進む。向こうから団体のお遍路さんたちがこちらに向かって来られた。バスに戻るのだろうか。


 十五番国分寺には14:15到着。立派な山門である。いつもはザックを背負ったまま境内<写真13>をまわるが、今回は石のテーブルの上にザックを置き、金剛杖は立て掛ける所に置いてお参りした。
 そして国分寺を14:40出発した。

  15国分寺
国分寺へ
<写真12 国分寺へ>
国分寺境内
<写真.13 国分寺境内>
 
レンゲの花
<写真14 レンゲの花>
・・・十六番観音寺へ 1.6km 計22.2km・・・

 十六番観音寺への道は左に右に折れるが、ほぼまっすぐ北の方角だった。道の左手には小さな丘を背景にレンゲの花<写真14>が咲いていた。広い中央分離帯のある車道<写真15>と合流し、信号で止まっていた時に気付いた。なんと、金剛杖を国分寺に置き忘れてしまったのだ。国分寺を出て20分近く歩いたが、金剛杖をそのままにしておくことはできない。引き返した。逆打ちをしているような気分である。


 引き返す道で昨日の無料接待所で一緒だったさっきとは別の方と出会った。杖がないことを示し、国分寺に取りに戻ることを言った。逆打ちをされている方で金剛杖を持っておられなければ、僕と同じように前の札所に引き返されていることもあるなと思った。


 時間にして35分程、距離にして2kmほどロスしたが、十六番観音寺<写真16>に15:45到着。観音寺は、民家の中に建っていた。順序通り本堂、大師堂<写真17>、最後に納経所へ向かった。昨日今日と、納経所で待つことはなかったが、ここでは何冊もの納経帳や掛け軸、白衣に書いてもらっているツアーの添乗員らしき人がおられた。これはかなり(時間が)かかるなと思っていたが、一区切りつかれたところで、先に書いてもらえた。


 時刻は16時をまわっていた。急げば十七番井戸寺に17:00までに間に合う時間だった。今回できれば十七番まで打ち、歩いてJR徳島駅まで戻り、次回はJR徳島駅からにしようと思っていたが、前回と同様に長いアスファルトの平地歩きでかなり疲れていた。


 JRと高速バスの時刻表を確認すると余裕ある時間でJR府中(こう)駅からJR徳島駅、京都行き高速バスと接続できる。そこで今回はJR府中駅で打ち終えることとし、駅に向かった。


 駅に向かう途中、昨日柳水庵で一緒だった大きなザックの二人連れの方々と出会った。今日は鱗楼に泊まるので、ザックは宿においてから十六番のお参りに行くとのことであった。

  16観音寺
引き返し地点
<写真15 引き返し地点>
観音寺山門
<写真16 観音寺山門>
観音寺大師堂
<写真17 観音寺大師堂>
 
・・・JR府中駅へ 1.4km 合計23.6km 累計83.0km・・・

 神社の角を曲がり国道に出ると、歩きのお遍路さんが国道の向こう側におられた。目礼をした。足が速い。しかも草履履きである。若い方が急いで十七番に向かわれているのだなと思っていた。


 JR府中駅<写真18>に着いてみるとその方は駅のベンチに座っておられた。この方、九州出身の50歳代の男性<写真19>で3年前から四国を托鉢で回られているということだった。菅笠や金剛杖、ザックには昇り龍の手ぬぐいと年季が入っている。この方から汽車を待っている間、いろいろなお話を聞かせて頂いた。
 遍路道中では八十八番から一番へ戻る女体山越えが感動的で、ご自身が行かれたとき、山頂の祠にあった鏡に亡くなられた母親の姿が映ったことや、今の四国お遍路が商業化していることへの危惧など話された。


 JRは定刻通りにやってきてJR徳島駅に17:08到着した。そして、高速バスのチケットセンターに立ち寄り、京都行きの切符を買おうとしたが、満席だということだった。出発しかけのバスの乗務員さんに乗りたいことを言うと、補助席でもいいのならということで、バスに乗せてもらえた。そして定刻通り京都行き高速バスは17:15に出発し、19:40京都駅に着いた。
JR府中駅
<写真18 JR府中駅>
昇り龍のお遍路さん
<写真19 昇り龍のお遍路さん>
 
2003.4.20(日)の会計 金額
ホテル四季の里宿泊代 8925円
レモンティー「やすらぎ」 367円
ファンタトロピカル 100円
納経料4寺 1200円
JR 府中→徳島 210円
高速バス 徳島→京都 4100円
JR 京都→宇治 230円
15132円
合計 30682円
累計 65858円
 
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2003年4月27日 記


           
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