27.神峯寺

2003年11月23日(日) 12日目
夜明け前
<写真1 夜明け前>
・・・二十七番神峯寺へ 4.5km・・・

 11月23日(日)朝5:30起床。誰もいない。寒い。駅の自販機でホットレモンを購入し、飲んだ。
 5:55出発。暗い。ヘッドランプを用意したが、点灯させなかった。歩くに連れ、次第に明けてきた。<写真1>

 どんどん標高を上げ、6:32車道と別れ、遍路道に入った。白い石碑<写真2>に刻まれた文字は、「同行二人」と読める。
 6:55タイミングよく、東側が開けたところに出て、山際よりのご来光<写真3>を拝むことができた。そのすぐ上には駐車場があった。

 さらに登り、神峯神社との別れを過ぎ、神峯寺山門<写真4>前に7:03到着。鐘楼前には、土佐の名水「神峯の水」<写真5>が湧いていた。喉を潤した。

 本堂への石段をきれいに掃除されている方がおられた。「おはようございます」と言いながら、横を通して頂き、石段を上った。
 みちびき弘法大師様に一礼し、本堂<写真6>に到着。そしてお迎え大師様に一礼し、大師堂に到着した。


    27 神峯寺
同行二人
<写真2 同行二人>
ご来光
<写真3 ご来光>
神峯寺山門
<写真4 神峯寺山門>
神峯の水
<写真5 神峯の水>
★ 神峯神社と空と海の展望台にて ★

 今日は35km程歩くので、先を急ごうかと思ったが、神峯神社と展望公園にも行くことにした。神峯神社<写真7>は閑散としていた。神社奥の社からさらに奥に道はつながっていたが、少々わかりにくい。しかし、歩いていくと標識があったので安心した。
 標識には、「ゆっくりコース200m」と「らくらくコース300m」の案内があった。僕はゆっくりコースを選んだ。

 ゆっくりコースの登山道を登り、水平道としばらく行くと、突然、展望台があらわれた。まわりの景色とそぐわない唐突な感じがした。
 この建物が、”空と海の展望台”<写真8>で高さは15mほど。上がってみるとさすがにいい展望だった。腕時計の高度計では標高520m。今日は早朝から、500mの標高差を登ったことになる。ここには、無料の双眼鏡も備え付けてあったので、眺望を楽しんだあと、神峯寺に向かって下った。

 途中、”弘法大師様腰かけ岩”の案内板<写真9>があった。そこへ向かった。木製の櫓があり、その向こうに大きな岩があった。
 1200余年前、お大師様は、この岩<写真10>に腰かけられたのだ。僕もその同じ岩に腰かけ、ここからの展望を望ませて頂いた。ここまで来て良かったと思った。

 しばらく展望を楽しんだあと、神峯寺に戻り、納経して頂いた。神峯寺を出発しようとしていると、「歩きよるんね?」と一人の女性が声を掛けて来られ、「赤野で接待所やっているから休んでいってね」とおっしゃられた。

 8:35神峯寺出発。どんどん下る。歩きの方とも数人すれ違った。そして、9:15車道に出たところで広島からのAさんと再会。今日、日の出前から登り始めたことや、展望台や腰かけ岩のことを話した。

神峯寺本堂
<写真6 神峯寺本堂>
神峯神社
<写真7 神峯神社>
空と海の展望台
<写真8 空と海の展望台>
腰かけ岩からの展望
<写真10 腰かけ岩からの展望>
腰かけ岩案内板
<写真9 腰かけ岩案内板>
唐浜駅駐車場
<写真11 唐浜駅駐車場>
・・・道の駅やすへ 29.8km 合計34.3km 累計309.8km ・・・

★唐浜駅→安芸市★

 Aさんと別れ、唐浜駅に戻ったのは9:30だった。広い駐車場<写真11>には、僕の車の他、観光バスが一台停まっており、観光バスの運転手さんはバスを洗車されていた。
 僕は、汗をかいていたので車中で着替えてから、9:50再出発した。9:53友人よりメールが入った。この三連休、ディズニーランドに来ているが、連休とクリスマスシーズンで混み混みだそうだ。僕は、この三連休、四国を90km歩くと返信したが、てっきり山登りに来ていると思ったようだった。

 10:00安芸市に入り、10:30浜千鳥公園通過。シュロの木<写真12>が印象的だ。その先の道の駅大山で休んでおられるお遍路がおられたが、会釈をしただけで先を急いだ。ずっと先の手打ちうどんの店から白装束のおへんろさんが出て来られた。僕の前を前を歩かれている。
 寅さん地蔵<写真13>に11:10到着。伊尾木川橋に続いて安芸川橋を渡る。安芸川橋を渡りきったところの信号でおへんろさんに追いついた11:30。東京練馬からのCさんだ。通される予定、今日で12日目だとおっしゃられた。区切りであるが、僕も今日が12日目だ。靴も白いのを履いておられる。マギー製ということだ。

 しばらくご一緒し、安芸市住宅街を歩いたが、Cさんと別れ、12:05安芸球場向かいのモニュメントのある公園<写真14>に到着。ちょうどモニュメントは動いていた。
 さらに歩き、12:15得々うどんに入り、日替わり定食を注文した。
浜千鳥公園
<写真12 浜千鳥公園>
寅さん地蔵
<写真13 寅さん地蔵>
モニュメントのある公園
<写真14 モニュメントのある公園>
自転車専用道路
<写真15 自転車専用道路>
★安芸市→道の駅やす★

 12:58店を出て、国道を渡り、「高知36k南国25k」の標識のところから自転車専用道路<写真15>に入った。海沿いの快適な道だ。
 浜<写真16>に降りてみた。釣りをされていた。尻内川を渡って13:45御殿の鼻の手前でもう一度降りてみた。このあたりの浜は広く、タイヤの轍が多数あった。沖の岩礁で釣りされている方々<写真17>もおられた。

 御殿の鼻を越え、14:10浜から上がると赤野休憩所があった。赤野橋を渡って、赤野接待所<写真18>に14:30到着。朝、神峯寺で声を掛けて頂いた接待所はここのようだが、中には誰もおられなかった。
 冷蔵庫から冷たいお茶を頂き休憩した。一人のお遍路さんが軽く会釈をされ通り過ぎようとされたので、「冷たいお茶ありますよ」と声をかけた。
 この方は熊本からのDさんだ。この方、1回目の区切りでは、六日間で日和佐薬王寺まで打ったらしい。今回は二回目の区切り、今日で4日目。今回は、宿毛まで歩き、船で九州に戻るおつもりということだった。相当な健脚だ。Dさんは休憩もそこそこに出発され、僕も14:45ここを出発した。

 自転車専用道路はこの先も、奈半利線の高架の下や民家の傍、海のよく見える道、松林の中<写真19>など快適な道路が続いた。和食川15:18通過。15:44一旦、国道と合流し、15:55夜須町に入った。
 自転車専用道路は、再び国道と別れ、16:08最初のトンネル<写真20>通過した。車やバイクが来ないので、金剛杖を突く音がトンネル内でこだました。
 そして、今日の歩きもいよいよ終わりとなり、16:30道の駅やすに到着した。
浜に降りた
<写真16 浜に降りた>
沖の岩礁
<写真17 沖の岩礁>
赤野接待所
<写真18 赤野接待所>
トンネル
<写真20 トンネル>
松林の道
<写真19 松林の道>
ヤ・シイパーク
<写真21 ヤ・シイパーク>
・・・道の駅やすにて車中泊・・・  

 16:49発の奈半利線があったが、昨日の経験からすると、もうしばらくで日没だ。夕陽を見てから列車に乗ることにした。
 道の駅やすには、家族連れで遊べるヤ・シイパーク<写真21>が隣接している。手結岬方向には、跳ね上げ橋<写真22>が見える。

 16:55山の端に大きな太陽<写真23>が没した。家族連れ<写真24>が帰っていく。僕は明日も歩く。家族にメールした。

 奈半利線は17:25定刻通りにやって来た。車内外とも黄色と黒の縞模様。ターガース列車<写真25>だった。18:05唐浜駅到着。
 車に乗り換え、再び、夜須方面へ向かう。道路は結構、混んでいた。夕食は、レストランかとりで摂り、刺身定食を注文。生がきも一品で頼んだ。この店はお遍路宿でもあり、おへんろさんらしき方々が何組か食事をされておられた。
 そのあと黒潮温泉・龍馬の湯に行った。ここもいい温泉だ。ゆっくり浸かり体をほぐしたあと、二階は休憩室に行ってみると、「ひとり歩き同行二人別冊」を見ながら、メモをされている若い方がおられた。

 車に戻り、夜須に向かった。途中、赤岡町のスーパーA・MAXでジュースなどの買い出しをした。道の駅やすには22:00過ぎに到着。僕と同じように車中泊される車が何台もあった。今日も風は穏やかだ。安眠できた。


    道の駅やす
跳ね上げ橋
<写真22 跳ね上げ橋>
日没
<写真23 日没>
家路へ
<写真24 家路へ>
タイガース列車
<写真25 タイガース列車>
2003.11.23(日)の会計 金額
納経料 300円
ホットレモン 120円
得々うどん 日替わり定食 714円
ジュース 150円
土佐くろしお鉄道 夜須→唐浜 690円
レストランかとり 刺身定食・生ガキ 1730円
黒潮温泉・龍馬の湯 800円
スーパーA・MAX 1005円
5509円
合計 22123円
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2003年11月30日 記


           
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