第六十回  "お仕事も総決算"



最近サッカーネタばっかりですが、
今年はオリンピックイヤー。
ご容赦頂くとして、なんと女子サッカーも
北朝鮮を下してオリンピック参加資格を得ましたね。

これは正直驚きました。
驚いたと言えば親善試合とはいえ
A代表がチェコに勝ちました。
本当にジーコジャパンは強いんだか、弱いんだか…
わかんないチームですね。
ジーコの選手起用方法に関しては
色々と意見の分かれるところではありますが、
そのあたりは専門の評論家にお任せして、
とにかくドイツワールドカップで
ジャパンのユニフォームが見たいと思います。
その為にもオリンピックチームが頑張って
A代表にプレッシャーをそしてその中から
A代表入りする選手達が出てこないとね。
頑張れニッポン!サッカーだけじゃなくて
全ての競技でね!

それはそうと、今回で留学記もなんと
「六十回」だそうです。
正直良く書いたものです。
一回も更新でお休みしてないから、
おがわ医院のホームページも
60÷12で5年を経過したことになります。
我々の記憶も5年分風化し、
忘れてしまったことも多くなってきました。
出来れば、そろそろ思い出すためにも
スウェーデンに行きたい、
な〜んて思う今日この頃です。

  夏休みを2回、2倍楽しんで太陽一杯浴びて、
  9月からは新学期も始まり、新年度です。
  心機一転、皆お仕事に精を出し始めます。
  だって、来年のバケーションのためですからね(^_-)

  我々ももう3ヶ月で一応帰国予定。
  くら〜く、さむ〜い冬が足早に近づいているのは
  日没が急速に早くなることで実感済です。
  でも、帰国も近づいている事も解っています。


 ●胸にバッジがついているのが判りますか?●
インセビンセ号(我が愛車)をどうするのか、
引っ越し荷物はどうするのか、
帰ってからの仕事をどうするのか、
飛行機はどうするのか、
…考えたくないけれど
考えなきゃいけない事が一杯です。

決めなきゃいけないことを1つ1つ先送りにして、
楽しいことからってことで
ガラスの王国に最後の買い出し?に行きました。
おみやげを買うという口実で、
自分たちが帰国してから使いたい記念の品をと、
食器やらガラス製品やら買い込みました。
ナイショですがもちろんセカンドクラスです。

そうこうしてると、本当に時間がなくなってきました。

インセビンセ号を日本に連れて帰った場合
どうなるのかを日本のディーラーで聞いてもらいました。
その答えは…日本の排気ガス規制に
合わせるために多くの改造?
改修を要し100万円以上の費用がかかる…
これを聞いて即断念しました。
じゃあ、どうすんの?という事になりましたが、
渡りに船の話が…

ラトコのお友達がセカンドカーとして欲しいって話です。
我々が大事に使っていたこと、
洗車等の手入れもしっかりやっていたこと、
エアコンがついていることを評価してくれたのです。
(彼もユーゴスラビア人で
帰省の時にエアコンは欲しかったようです)
車はありがたくその線で
処分させて頂くことにしました。

  引っ越し荷物は費用も考えて、
  自分で荷造りして郵便で送ることにしました。
  郵便局まで何度も何度も運びます。
  今はなくなってしまったようですが「SAL」便というのがあって
  郵便の都合で船と飛行機を適当に利用するため安く送れると聞きました。

  帰ってからの仕事は、
  当初は大学に戻るつもりでスウェーデンに来たのですが
  色んな事情があってスウェーデンでの知識とテクニックが
  生かせる環境を望み、関連の市民病院へ出して頂くことになりました。
  帰りの飛行機…なんとJALの往復切符を買いました。
  だって当時の調査ではその方が安かったんです。
  それと、ニッポンの水があわなかったとき6ヶ月間有効の切符は
  スウェーデンに帰れるという「安心感」もついてきますのでね。


 ●外来はこんな感じです● 
そうやって着々とイヤイヤながら
帰国の準備をしていました。
イヤだイヤだと(今だから言えますが)
こぼしていると、ボスのシュラーが
「本当にイヤなら仕事探そうか」と真剣とも
冗談とも取れる雰囲気で言いました。
ここで「よろしく」と言っていたら
本当にスウェーデンの人になっていたかもしれません。
言えなかった大きな理由は
スウェーデン語の壁でしょうね。
後にナナちゃんのご主人になる
ユーゴスラビア人(ゴーラン)が
仕事を得るために言葉では本当に苦労していました。
それを見てなかったら
「よろしく」って言っちゃってたかもと今でも思います。

  今回は今まであまり紹介していなかった仕事風景を紹介しますね。
  前にも書きましたが、手術の前には「手洗い」をします。
  ブラシで手をゴシゴシ洗って清潔の身になります。

  その後手術着を着て看護師さんやその他のパラメディカルの方と
  一緒に手術するのです。スウェーデン人は皆大きいって思ってる方が
  多いかもしれませんが、ほら私を手伝ってくれてる看護師さん
  小さくってかわいいでしょ。胸にバッジが付いてるの解りますか?
  これは前に書いたルンドでの埋込み5000人記念の時に
  ハンスがつけたバッジのパロディーです。
  私の帰国前最後の手術時にモニカがつけてくれました。

 


 ●大手術室のレストルーム●
いわゆる外来はこんな感じです。
心電計とベッド各種のプログラマーと言われる
装置がおかれています。

外来と言っても予約の患者さんが
数名来られるだけですから、
日本の外来というイメージとは
随分違いますよね。

みんなで食事をしてるように見えるのは
大手術室のレストルームです。
ここは皆手術着のままでお茶を飲んだり
休憩したり食事をとったりします。
窓際に例のクリスマスイルミネーションが
あるの解りますか?



Thank you! See you!
Tadashiと書かれてるの解りますか?
(真ん中のケーキです)●
前にも紹介しましたが、
自分の誕生日にはスウェーデンではなぜか
自分でケーキを買って持参して
皆に振る舞うという習慣がありました。

それにならって?
帰国前の最後の手術日にケーキとシュークリーム
(スウェーデンではあまりお目にかかりませんでした)
を家内が作ってくれて看護師さんや
パラメディカルの方に振る舞いました。
Thank you! See you! Tadashi
と書かれてるの解りますか??

言い残したこと、書き残したこと、書き忘れたこと、
一杯ありそうです。
次回は番外編だな。