第四十九回  "2回目のバケーション(プロローグ)"

今、日本は、いやアジアは、世界はSARSという
新しい感染症に
見舞われ右往左往しています。
日本政府も「ドロナワ」の対応ではいけないことは
百も承知でしょうが、
完全に泥縄ですね〜。

この感染症が全世界に広がったのは
航空機を介してと言うことですし、

医療関係者や医療機関が感染を広げてしまう
と言うのも今までの
感染症には
あまり見られなかった特徴ですね。


6月を迎え、日本では「夏休みの計画」
を立てる時期ですが、
今年の夏は
どうなるのでしょう?
海外に出かける予定を
されていた方はどうされるのでしょうか?

今年の春には北朝鮮問題とイラク問題で
夏休みに海外に出る事が
危ぶまれましたが、
誰がSARSを予想したでしょうか?

それはさておき、留学記(旅行記?)に戻ります。
スウェーデンではバケーションを迎えるに
あたっては周到な準備が必要?です。

我々も2回目のバケーションですから
要領はバッチリ。
今度はどの国に行こうか、
行きたいか、何をみたいか…。
皆で話し合いました。

そこで出た結論は…「ベネルクス3国の旅」でした。

  私が絶対にいきたいと思っていた「ベルギー」、
  家内が風車とチューリップを見たかった「ネーデルランド」と当時EC統合ムードが高まっており、
  そのECの本部があるという「ルクセンブルグ」です。

  ルクセンブルグって国は正直聞いたことはありましたが、
  どこにあるのかすら知りませんでした。(失礼)
  例によって、スウェーデンからデンマーク、デンマークからドイツへとフェリーで渡り、
  ドイツからは、大陸を一路目的地へ。

  行きと帰りの「往復フェリー」を予約しただけ、後は気のみ気のまま、
  気が向けばその場所に連泊し、気に入らなければサッサと立ち去る自由旅を計画しました。

  今回の旅期間は2週間です。
  もちろん、変圧器と炊飯器、お米はしっかりとトランクに詰め込みましたよ。

    
  ●ECの旗がはためくルクセンブルグの街
なぜか出発はやはり週末となりました。
でも、もう失敗はしません。
インフォメーションが週末はお休みってのは、
イヤと言うほど昨年経験し
深く心に刻み込まれています。

例によってスウェーデンを出国し、
デンマークに入っても、ドイツに入っても
パスポートチェックはありません。
パスポートをもし忘れて出国してしまったら
どうなるんだろう… なんて考える余裕も出てきました。

今回はドイツが目的地ではありませんから
「通過」したいのはやまやまでしたが、
やはり「ハノファー」あたりで力尽きるというか
夕刻を迎えるんですね。

今回は町におりず、
アウトバーン脇のホテルに泊まることにしました。
これも、昨年の学習の成果です。
アウトバーンの所々にアウトバーンから
直接入れるようになっていて、
色んなイベントや会議等も行われているような
規模のホテルが点在しています。
  昨年ホテル探しで何度かつらい思いをした私たちは、
  このタイプのホテルの存在を知ってから、
  翌年の(つまり今回の)旅のためにと、スウェーデンへ帰り道、
  どこにあるかをアウトバーンを走りながらチェックを入れておいたのです。
  この時はバケーションのシーズンですから閑散としていました。

  だから、ここに宿をとったのは計画通り。
  あまりにスムースな出来事でかえって、この日どうしたのか、何を食べたのか、
  …全く思い出せません。不思議ですね〜。
  しかし、ココはまだまだ今回の旅行では通過点であり出発点です。

  この先は、またまたいろんなハプニングに遭遇しながらの楽しい旅でした。
  また次回よりお付き合いくださいね。

    
    ●ベルギーの小便小僧の前で・・・ヘアースタイルに注目
そう、そう、
我々のヘアースタイルお気づきですか?
前回までと比べて皆、
ショートカットになってるでしょ!
実は大家さんの「ラトコ」が
バケーションの季節になると
「カット」してくれるんです。
彼流のバケーション前の準備の
大事な儀式だそうです。なにせ、お互いに
長旅ですからね〜。(ラトコたちは毎年約1ヶ月位
故郷のユーゴスラビアへ帰ります)
私はもちろん、はるな、みちるも
皆お世話になりました。短くして、
夏に向かってゴーってところですかね。

翌日、アウトバーンを縦走しルクセンブルグに
最初にはいることを決めた我々!
天気は残念ながら、あまり良くないようですが
とにかく旅の幕開けで〜す。