第四十八回  "サマーキャンプ"


    
      ●芝生に座って車座になり歌をうたったり・・・
今まさに日本はゴールデンウイークまっただ中です。
黄金週間なんて、いったい誰が考えたのでしょうね、
実に変な言葉です。
スウェーデンにはもちろん
ゴールデンウイークに相当する言葉も

実態もありません。日本人がなぜかその頃になると
ストックホルムやコペンハーゲンに
大挙してやってくるのを

彼らは不思議に思っていた事でしょうね!

前回紹介したように、
両親はそのゴールデンウイークを利用して

やってきたわけですが、5月も半ばを過ぎると
本当に皆うかれだします。

太陽の恩恵を北欧中が受ける初夏が
近づいてくるのが、
日ごと肌を通じて実感できますし、
皆が待ちに待ったバケーションが
目前になるからです。


     はるなやみちるが通ってる
例の「バーンティメ」ではこの頃
「サマーキャンプ」
と銘打っての家族参加型の一泊旅行?

催しがありました。


ルンド郊外の「クリンタ」というところに
宿泊施設を兼ね備えた
公共の施設がありました。
クリンタというのは「ツインレーク」
という意味だと
聞きましたが、地図を見るとなーるほど、

めがねのように2つの湖がひっついているように
なっています。


スウェーデンは「森と湖の国」といわれますから、
スコーネにも湖はたくさんあります。
   
   ●鬼ごっこをしたり・・・ゆっくりと時が流れます・・・
天気も最高で、みんなで芝生に座って
車座になって歌を歌ったり、
お遊戯や鬼ごっこをしたり、散歩に出かけたり…。
本当にゆっくりと時が流れ、またその時を上手に
スウェーデンの人は過ごすのだと実感します。

分刻みのスケジュールなんて存在しません、
やりたいことを、
やりたいままに、
そして皆がそれを認めています。


そして、この時"おでかけ"は
"出かけていって何かをする
"ばかりではなく
"何にもしない"事をしに行く?"おでかけ"

がある事を彼らから学びました。
 
   
  ●串に刺したソーセージを自分の思いのままに焼きます。
夕食は、これまた申し合わせたように
バーベキューです。でも、サマーキャンプでは
高価なお肉とかではなく、安物のソーセージの
バーベキューが定番のようでした。

でも、実はそれがまたおいしいのです。
もちろん、炭火を用意して、
串に刺したソーセージをこんがりと
自分の思いのままに焼くのです。
日本人的発想では、時間をかけて
わざわざ炭を熾して安物のソーセージを焼くなんて
信じられないでしょう?でも、時間はたっぷりある?
スウェーデンでは、それが逆に当たり前なのです。
ホットプレートで上等なお肉を焼くのと、
どっちが贅沢なのかな??

サマーキャンプで子供達のお友達のご家族と
話をする機会もありましたが、我々もようやく
気後れせずに話ができるようになってきたことを
実感しました。でも、相変わらずスウェーデン語は
てんでダメでしたが…。

 

さあ、そして我々にとって、
いよいよ2回目の"サマーバケーション"です。

次回からまたまた留学記ではなく
旅行記になってしまいそうですね。