第二十四回 ついに一年!!

  秋の過ごし方を色々と工夫しているうちに、だんだんと12月が
  近づいてきました。
  お隣のコペンハーゲンではクリスマスのイルミネーションや
  クリスマス市が始まったそうです。
  コペンハーゲンでは北欧の中でも
  いち早くクリスマスムードが早く高まるようです。

  それはさておき、この秋ルンド大学ペースメーカーセンターでは
  「一大記念行事?」がありました。
  この写真はその一こまです。

  この写真、なんだかおわかりでしょうか?
  ボスのシュラーがシャンペンを抜いているのは何と「大学病院の病室」です。
  実はペースメーカーセンターでの5000人目の植え込み患者さんの手術がこの日行われ、
  そのお祝いを病室で患者さんとともにシャンパンを抜いて行ったのです。
  前にも書きましたが年間300から400も新規手術症例があるからこその数字です。
  計算からいくと今は10000例目が近づいているのでしょうねー。
  それも驚きですが、病室でシャンパンってのも驚きました。
  私やシュラー等のスタッフは確かにシャンパンを口にしましたが、
  患者さんは??記憶にありません。
  飲んだのかなー?

  そして、ついに12月がやってきました。
  ついに、やっと、いや、もう?1年が経過しました。
  スウェーデンで春夏秋冬を経験したことになります。
  楽しいクリスマス休暇(熱で棒に振りましたが)、あっけない新年、きらめくような早春の花々、
  青い空、駆け足で過ぎていく夏と長いバケーション、寂しい秋、そして暗くて長い冬…。

  みちるの2回目の誕生日もやってきました。
  今日を期にみちるは日本での生活よりも、スウェーデンでの生活の方が長くなるってわけです。
  すごい!!
  スウェーデン語も上達?しました。
  留学生活も予定通りだと、ついに半分を経過したことになります。
  いろんな行事や季節で見残したこと、やり残したことがないように
  残りの1年を過ごしたいと家族皆で?誓いました。

  この赤いアドベントキャンドル、一つだけ点灯しました。
  ちょうど1年前のファーストアドベントの日、
  私たちはここルンドに着いたのでした。
  毎朝1週目は1本だけ、2週目は2本、3週目は3本、
  そして最終週は4本に点灯し段々になるのです。
  この、スタンドははるなが幼稚園で作ってきました。
  何度も言うように、クリスマスを皆で祝うためにいろんな準備をするのです。

  最近日本でも「トムテ」という、こびとのサンタさんのような人形等を見かけるようになりました。
  スウェーデンの「サンタさん」は「ユールトムテ」って言われています。
  家に住んでいるトムテがアドベントの「ミルク粥」を食べて体が大きくなって、
  クリスマスの時には「ユールトムテ」になると言われています。だからかどうかは知りませんが、
  スウェーデンのサンタさんは本物(?)もにせ物(??)も人形も
  写真のように赤のコスチュームではなくグリーンのコスチュームでした。
     
  
●サンタ証明書をもつ本物の(?)サンタさん
このサンタさん
「スウェーデン政府?発行のサンタ証明書」
なる身分証明書を持っておられました。
はるなもみちるもビックリで
お髭を引っ張ってみましたが、取れません!
本物のサンタさんとして、
彼女らの幼心にしっかりと刻み込まれたようです。

小学生になって同級生のお友達と
「サンタはいる、いない」の議論になったときなど、
いや今でもかな?彼女らは強いです。
だんぜん「サンタさんはいる!!」とゆずりません。
だって本物の身分証明書を持った
「サンタさん」に会っていますからネ。

 そして、また例の「ルシア祭」がやってきました。
  昨年はバタバタと知らない間にやってきたこのお祭りでしたが、
  今年は準備万端です。白いガウンもルシアのクラウンもスタンバイOKです。
  おもちゃ屋さんでそろえました。
  ●大きな男の子は「スターボーイ」
    女の子は「ルシア」
    小さな男の子は「トムテ」になるようです。
     写真から
盛り上がりが伝わるでしょうか?

皆このような装束で
小さな男の子は「トムテ」
大きな男の子は
「スターボーイ」
女の子は
「ルシア」になるようです。

  でも、なにより、はるなもみちるもこの頃になるとスウェーデン語の歌やお遊戯もOKになっていて、
  今回は参加したって感じでした。得意の歌では「あっはるなの声だ」「みちるの声だ」って解るほど
  大きな声で歌ったりふざけたりしていました。
  「トゥーストゥ ハルナ」って言う先生の声が何度も聞こえました。
  どうも、「はるな静かになさい」って意味のようですが、
  それを嬉しいような、悲しいような複雑な心境で聞いたのをはっきりと覚えています。

  今年のクリスマスはスウェーデンらしいクリスマスを満喫してやろうと企てました。
  次回はスウェーデンのクリスマスを紹介しますね。