第四回 ストックホルム最終日・・・生クリーム魔人登場


     
      ●ガムラスタン●

残念ながら今日は天気が良くないようです。
やっぱり昨日ドロットニングホルム宮殿に行ってよかった!
今日は今回の旅の食事では非常に楽しみにしていた
スウェーデンの伝統料理のスモーゴスボードを食する日です。

スカンセンという、日本でいえば「明治村」
のような野外博物館があるのですが、

そこにスモーゴスボードで有名な
レストランがあるのです。

私が初めてスウェーデンに行った時に
いきなりそのレストランに
団体バスで
つれていかれたほどです。その後も、
滞在中に何度かスカンセンには
行きましたが、
このレストランには縁がありませんでした。
(滞在者にはやっぱり高いですからね)

でも、今回は旅の人ですから 太っ腹です。

先ずは出発前にいつものように
十分に腹ごしらえをします。

朝食魔人に負けないように、
十分に食べました。

その後、先ずはストックホルムカードで
ガムラスタンに行きました

    
    ●スウェーデンのイケメンズ●
        (衛兵の交代式)

ガムラスタンとは「古い街」という意味で、
本当に中世の街並みが残っています。

でも、とっても観光地化していて、
歩いてる人も、お店の人も、観光って感じです。

当然我々も観光客なので、お店を見たり、
教会に入ったりして観光客しました。


今日の最初の目玉は、王宮での衛兵の交代式です。
少し時間があったのですが、
すでに人々が集まってきていたので

朝食時に持ち出したリンゴを皆でかじりながら
地面に坐って待つことにしました。


海外ではトイレが有料の所がありますよね。
残念なことに私はそこでトイレに
行きたくなってしまって、行くことにしました。

やはり、5クローネ(約140円)を入れないと
扉が開かなくなっていました。

しかし、そこはインターナショナルな
旅人同士の助け合いの精神!

一度空くと誰かが出てきて閉めない限り
5クローネは不要なので
皆完全には閉めないで
次の人にトイレを譲るのです。

思わぬところでアイコンタクトで
素敵なコミュニケーションの世界を味わいました。

(5クローネ助け合いの精神です)

今回の旅行でトイレで
お金を払いそうになったのはここだけでした。

それはさておき、
今回の衛兵交代式はマーチングバンドが練り歩き、

今までになくとってもにぎやかで、待ったかいあり。
大満足でした。


     

交代式を見て、結構時間がたっていることに気がつきました。
ランチの時間はとっくにすぎています。
予定通りスカンセンに向かおう

足早にガムラスタンを抜けて、船着き場に向かいます。


船着き場をうろうろすること15分くらいでしょうか?
ようやくスカンセン行きの船を発見しました。
ストックホルムでは
メラーレン湖の船旅をこよなく愛する私たちです。

水路を選びました。
スカンセンまでは約10分の船旅です。

船を下りると、そこは遊園地です。
たくさんの遊具やメリーゴーランドとともに、
以前にはあまり見かけなかった
絶叫系マシーンも見かけるようになっていました。

スカンセンの入り口までは約5分でしょうか、
時間に押されて急いで歩きました。

ランチタイムが終わってしまうからです。
入り口ではもちろん
ストックホルムカードを見せて割引を受けます。

   
      ●マーチングバンド●

めざすレストランは丘の上です。
息を切らして登っていくと、
なにやら懐かしい歌が聞こえてきます。

丘の上にはショーをするステージがあり、
そこで長靴下のピッピのショーをしていたのでした。

子供たちのバーンティメでよく歌っていた
馴染みの歌やダンスがどんどんよみがえり、

すっかりわたしたちのテンションは盛り上がり、
ランチバイキング突入前に最高潮になりました。


それなのに、ようやく丘の上に着いたのですが、
外の喧騒とは裏腹にレストランの中は
シーンと静まり返っています。

外には確かににぎやかなのですが、
人気が無いのです。

そーっと中に入ってみましたが、
だれもでてきません。

外に出て、何度も看板を見ましたが
「ソリーデン」というレストランで

スモーゴスボード270クローネ
って書いてあるのにです。

意を決して再度入っていきました。
だって、今日のメインイベントで、

今回の旅行でも楽しみにしていたランチなのですから。

結局、お目当てのレストランは2階でした。
2階に上がるとおじいちゃまと
おばあちゃまのグループが一組いらっしゃっただけで、

あとはだーれもいませんでした。
もうお客さんは誰も来ない、
と夕食の準備を
始めようと思っていたウェイトレスさん達の
歓迎を受けて、
さあ、食べるぞーと
我々4人頑張りました。何もかもが期待通り、
おいしいことおいしいこと。


やっぱり、サーモンとジャガイモ、
これは絶品です!

正式には、
冷たい料理(ハムやニシンのマリネ等)に
ジャガイモを添えて食べ、

その後温かい料理
(ヤンソン氏の誘惑、ソーセージ、肉団子)
等を食べ、

それからデザートとすすめるそうです。
好みの問題はあると思いますが、
北欧に旅行されたら是非おためしください。

今回はデザートでちょっとトラブルがおきました。
我が家の下の娘は生クリームがだいすきです。
ママが朝食魔人なら、
さしずめ生クリーム魔人といったところでしょうか。

デザートにケーキがあったのですが、
その横に取り放題の生クリームがあったのです。

魔人が見逃すはずがありません。


       ●うわさのデザート●

彼女は普通ケーキ8にクリーム2、
せいぜいケーキ7にクリーム3くらいで
食することを
想定しているはずのデザートを
ケーキ3にクリーム7くらいで食したのです。

最初はおいしい、おいしいとニコニコ
満足気にしていてお代わりもしたのですが、

そのうちに声が出なくなりました。

気がついて「どうしたの」と聞くと…。
「気持ち悪い」という
悲惨な返事がかえってきました。

こんな食べ方するからだよと、
残すのもいやなので、
私が食べてやりました。

数分して、気持ちが理解できました。
数分してお腹のなかでクリームが膨張して
暴れだすような感じでした。

ほんまに気持ちわるーって感じになりました。
とにかく、コーヒーをすすって、
支払いをして外に出ました。

しばらく、ベンチで呆然と2人
「気持ちわるー」といいながらときを過ごしました。

夕暮れまでスカンセンで過ごし、帰途に着きました。
同じ道を帰るのもなんだし、
バスならストックホルムカードで無料なので

バスで帰ろうということになりました。
セントラムからスカンセンに来る番号のバスが

たまたま前に止まっていたので、
迷わず飛び乗りました。

少しは土地勘があったので、
だんだん郊外の方に向かい、

セントラムから離れていくのが解りました。
でも、終点まで行ったら戻ってくるだろうし、

まあいいかってのりで乗り続けていたら、
郊外の住宅地のはてまで来てしまいました。


おまけに、運転手から「終点」と言われてしまいました。
普通なら途方にくれてしまうところですが、
そこはそれテンションの上がっている私たちです。

娘が運転手さんに
「セントラムに行きたかったんだけど」
ってさらっと聞きました。

すると親切に、そこで待っていたら
何番のバスが来るから、
その運転手に聞きなさいと指示してくれました。


なかなかバスは来ませんでしたが、
不思議と余裕を持って待つことができました。

バスが来てドライバーさんに聞くと、
バスよりも地下鉄の方が解りやすいので

最寄の地下鉄の駅から地下鉄に乗るように
と教えてくれました。

その駅に着くと、
ここだよとアイコンタクトを送ってくれ、
安心して下りることができました。



●バスの終着駅●

   

セントラムにどうしても戻りたかったのには、
理由がありました。
最初に見たお土産やさんに
気になるお皿があったのです。ガラスの大皿に
ストックホルムの市庁舎と
メラーレン湖に浮かぶヨットを描いたものです。
3日前から気になり、
ストックホルム出発が明日になり、
今日買わないと買えないかもしれないと思った途端、
滑り込みでも店に寄りたくなったのでした。
思わぬアクシデントで
一瞬手から遠のいたと思いましたが、
閉店時間を調べていなかったので、
とにかくもう一度寄ろうと思ったのです。
足早にお土産やさんに駆け込むと、
開いてました。そして、ありました。
今、そのお皿は我が家のリビングで
存在感を放っています。

ガムラスタンからホテルまでは一目散。
夕食はまだお腹がいっぱいだったので、
全員一致でこの日はパスとし、
例のエレベーターを待ちました。

すると、いましたいました、
我々と同じように困っているお客さんが。
どうもドイツ人らしいご家族が、
カードを入れないがために地下と一階を
行ったり来たりしているようでした。
先輩面をして、エレベーターに乗りこみ、
ガードキーをすっと差し込み、アイコンタクト。
オーって喜んでくれました。

さあ、明日はいよいよルンドへ移動です。
ゆっくり寝ることにします。

    Next