第三回 旅は朝食が大事?!


     
   ●ドロットニングホルム宮殿庭園●

京都の我が家を出発してから、初めてベッドの上で寝る
一夜でしたが、
やっぱり熟睡はできませんでした。
8時間も時差があるんですから、

当然といえば当然です。

でも、早く起きて貪欲にスウェーデンを楽しもうって
ハイテンションの我々ですから、
パッチリと目覚めました。


朝食は当然のようにバイキング形式でした。
ホテルのレストランが朝食の場所として解放され、
入り口で部屋番号をいえばパスとなります。
   
    ●ドロットニングホルム宮殿●
この朝食が実は曲者です。

パンやいろんなハム、
幾種類ものチーズにソーセージ、

ベーコンにスクランブルエッグ、
ゆで卵に肉団子、ジュースやミルクはもちろん、

ヨーグルトや盛りだくさんのフルーツにシリアル、
デニッシュ、コーヒー、紅茶

といった具合ですから食べ過ぎちゃいます。
家内は今回の旅行で「朝食魔人」

なるニックネームを子供たちから
頂戴することになるのです。



第一回目の朝食も例に漏れず、
お腹いっぱい詰め込んで、いざ出陣。

フロントで「ストックホルムカード」を購入しました。
(これは、市内の地下鉄やバス、
多くの博物館や施設が無料や割引になるカードです。

滞在される方にはおすすめです。)
    
         ●市庁舎前の船着場●

先ずは、中央駅に行きました。
中央駅から、セルゲル広場周辺をぐるっと回って、
市庁舎に向かいます。

すぐそこに見えているんだけど、なかなか着きません。
駅を抜けられればすぐなんですけどね〜。

迂回するように線路を渡って
メラーレン湖側にでると、もう目と鼻の先です。

遊歩道があり、老いも若きも散策したり、
ジョギングしたり、
ベンチで本を読んだり
しているのです。


「あ〜、この人たちは毎日ここで
こうして暮らして居るんだなあ」と、

ここはスウェーデンなんだと妙に実感した瞬間でした。
やはり、以前と同じくゆっくりと、
時間が流れていることを再認識しました。


そして「はやく起きて」「はやく食べて」
「はやく市庁舎へいって」
とバタバタホテルを出てきた我々の時間のスイッチを、
ここで多分体のどこかでまだ潜んでいるに違いない
ゆったりしたヨーロッパ仕様に切りかえよう!!
と決めました

      
    
     ●メラーレン湖から市庁舎を望む●
     

市庁舎にご挨拶をしたのですが、
天気もいいのでまず船に乗って、

ドロットニングホルム宮殿に行こうという話になり、
船着き場へ。

往復の乗船券を買って乗り込みました。

すぐに出港となりましたが、
残念ながらデッキは人で一杯。

湖面を渡る風を感じての船旅はあきらめました。
あちらでは、今日が夏休み最後の日曜日とのことで、
たくさんの船、ボート、ヨット、
クルーザーが
メラーレン湖をうめつくしている感じでした。


ドロットニングホルム宮殿は
何度かおとづれたことがあり、
特別なエピソードもあって、

今回は外すことにできない思い出のスポットの一つでした。

実は前に訪れた時、宮殿の内部をざっと見学した後、
お庭を眺めながら、
ベンチでゆっくりボーッとしました。
心身共にリラックス、全く無防備だった私の上から

50cm以上はある枝が降ってきて頭にヒット、
流血騒ぎを起こしたことがあったのです。


というわけで、私たち家族の中では
ドロットニングホルム宮殿といえば、
すばらしい船旅と、
この事件で
強烈なインパクトがあるのです。
ベンチの場所も覚えていて、

頭上をしっかり確認してから、なつかしく、
そこに座って無事ボーッとする時間を堪能しました。


ふと気がつくと子供たちは、
なぜか下ばっかり見て歩いているのです…

なぜって聞くと鳥の糞が一杯落ちているのだそうです。
そういえば日本では見慣れない鳥がいっぱいいます。
我々はその鳥を「フンどり」と呼んで警戒するようになりました。
    
     ●メラーレン湖からガムラスタンを望む●

散策後、再度船に乗ってセントラムへ帰りました。
今回は早めに船着き場へ行って、
陽の降り注ぐデッキの席をゲットしました。

吹く風を肌でじかに感じながらの船旅はあっという間でした。

ドロットニングホルムからセントラムに近づくと
市庁舎やガムラスタンの教会が
だんだん
大きく目に映るようになります。
本当に美しい街だということが解ります。

実はこの航路、
セントラムへの復路が格別にステキなのです。
お勧めの船旅です。

船着き場では遅めの昼食をとりました。
朝食をたっぷり摂りすぎたので
軽くホットドックにしました。

市庁舎内の見学は勝手にはできません。
ガイドツアーになっています。


各国語での案内がありますが、
日本語ガイドは見当たらず

(パンフレットは日本語版もありました)
英語ガイドでツアーに参加しました。

ブルーホールはノーベル賞の祝賀会が行われることで有名ですし、
黄金の間はメラーレン湖の女王様がモザイクで表現されています。

   
     ●白と赤の風船を…●

英語の解説で解ったのですが、
今日は結婚式がたくさんあるのだそうです。

(なんと混雑時は約2時間で40組の結婚式があるとか…)
市庁舎での結婚式が今ブームなのだそうです。
実際外に出ると、
朝から気は付いていたのいたのですが、
結婚式と思われるカップルがたくさんいるのです。


若い二人、赤ちゃんや子供づれの二人、
おじいさんとおばあさんなどなど、

それはもう多彩でした。
タワーに登ろうと1時間半くらい列に並んだのですが、

その間にも10組以上のカップルが結婚式を挙げて
次々と外に出てきました。

そのうちのひと組のカップルがとても印象的でした。
外に出てきたら、隠れていた友人と思われる青年が
メラーレン湖を背にたからかにトランペットを演奏し、
皆で風船を飛ばしました。


友人たちは白い風船、
新郎新婦は赤い風船です。

湖、青空、広場の緑、
そして赤白の風船…きれいでした。


すっかり、カップルウォッチャーになった私たちは、
おかげであまり退屈せずに待つことができました

   

   ●タワーからガムラスタンを望む●


タワーは予想以上に良い眺めでした。
特にガムラスタン側の眺めは最高です。
ストックホルム市庁舎に行くチャンスがあったら、
時間が許せば是非チャレンジしてください。

今日は昨日のタクシーの運転手さんの
天気予報が外れで大当たりでした。

ステキな一日が過ごせました。

眺めを堪能して、セントラムに戻り、
駅地下のスーパーでちょっとお買い物をしました。

なつかしい食品等をまずチェックしたかったのと、
夜ホテルでのミーティングのおやつを仕入れるためです。

ホテルに帰ると、初めての経験をしました。
何って「腰痛」です。

不思議な痛みで、
今後の事を考え大事をとって休養することにしました。

食事には行かず、ホテルで安静をとる事にしました。
食事に皆を送り出しベッドで安静にしていたら、
皆やさしいですね〜。

マックでサラダマックやら、
ハンバーガーやらポテトやらを買ってきてくれました。

そんな訳で、2日目の夕食はマックと相成りました。
しかも、なぜかサラダマックにドレシングがない…
まるでうさぎか鳥かキリギリスにでも

なったような気分で夕食を終えました。

やっぱり、朝食をしっかりとっておくのは正解かも!!


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