わが町にグループホームを!

〜痴呆でも安心して暮らし続けるために〜

趣旨と 報告


全国痴呆性高齢者グループホーム協会(全国GH協)NPO法人設立記念フォーラム・シンポジウム

趣旨

 痴呆性高齢者のグループホームは、介護保険のサービスメニューのひとつとして位置付けられるなど、制度として、また全国的な量、質においても急速な発展を遂げつつあります。

 しかし、絶対数の不足や、質の確保を図りつつ運営の安定をどう図るかなど、課題は山住です。

これらを克服するためにそれぞれのグループホームが懸命に努力する事は勿論ですが、個別の取り組みの中ではおのずと限りがあります。

それぞれが抱えている問題を集約し、互いに蓄えた情報や技術や知恵を伝え合い、研磨しあう中で組織的に解決していくことが必要です。

また、より広く社会や行政にグループホームが抱えている課題や問題を提起し、グループホームの安定や発展を組織的に推進していく事が現在強く求められています。

 全国地方性高齢者グループホーム連絡協議会は、結成以来。良質なグループホームの開設と普及を第一の目標に掲げ、フォーラム及びケアサービスの技術向上をめざした研修会活動を行ってきました。

また、グループホームの質の確保に向けて、倫理要綱や標準契約書の作成、サービス評価の仕組み作りなど様々な事業を積み重ねてきました。

 さらに今年度は、事業の拡大や強化、充実を図るため、同時に組織としての信頼度を今以上に深めるため、7月にNPO法人格取得に向けての申請を行い、10月ごろには正式に全国地方性高齢者グループホーム協会の設立登記が修了予定になっております。

 こうした中、来る123日、NPO法人の設立を記念して、フォーラム「わが町にグループホームを!〜痴呆でも安心して暮らしつづけるために〜」を開催いたします。

今回のフォーラムは、グループホームのさらなる普及、発展に向けて、グループホーム関係者からの問題提起および政策立案・行政・マスコミ各界のオピニオンリーダーによる提言を企画しています。

 つきましては、グループホーム関係者、行政の方々、さらに痴性高齢者の暮らしとケアサービスにご関心をお持ちの皆様のご参加をお待ちしております。


報 告  やまのい和則

 「痴呆性高齢者グループホーム連絡協会」NPO法人認可記念シンポジュウム報告。

このような政治的にも中立なシンポに、議員がパネラーとして呼ん
でもらえることは珍しい。

 まず、大熊由紀子さんの講演。いつ聞いても勉強になる。

私は、大熊さんの講演を13年前に聞いて感動して、本格的に高齢
者福祉の研究者になった。

 午後3時から5時過ぎまで、パネルディスカッション。
コーディネーターは菅原弘子さん。
パネラーは岡本祐三先生、
山崎史郎老人福祉計画課長。
松下札幌市福祉部長。
そして、自民党から鳩山邦夫さん、
民主党から私。
しかし、鳩山さんは急用が入って来られなかった。

 なお、このシンポにはテレビ局が取材に来た。

 シンポでは、いつもの持論。

「グループホームは小学校区に1つ。

全国に25000ヶ所を5年以内に増やすべきだ。

そのためには介護報酬のアップが必要。

グループホームは、助け合いのあたたかい地域社会づくりの突破口。

グループホームが増えて、地域に心身に障害のある方々が暮らせるようにする。

弱ったひとを人里離れた施設に入れる、20世紀型のやり方を変えよう」
などと訴えた。


さらに、私は先日、厚生委員会でも取り上げた
「グループホームには、夜勤が必要だ」ということを訴えた。

しかし、山崎課長は、
「グループホームに、夜勤が必要だという気持ちはわかるが、夜勤
をグループホームで制度化すれば、いま月に25万円の介護報酬が40万、50万にはねあがる。ほかのサービスとのバランス上、グループホームだけそこまで優遇するのは、無理」と言った。

 私は納得できなかった。が、今後ともこの問題には取り組んでい
きたい。

「夜勤が必要。
介護報酬が低い。
人手が増えないとよいケアはできない」などと、
私が、要求ばかりしたので、少しシビアな雰囲気にシンポはなって
しまった。

しかし、私も政治家である以上、
「みんなで頑張って、やさしくいいお世話をしましょう」というよ
うな根性論や、情緒論でグループホームの質を、論じたくない。

やはり、質のアップをいう以上は、その裏づけとなる人手や財源の
問題に切り込まざるを得ない。

今日まで、グループホームの普及の為に、尽力して下さった
「ミスター・グループホーム」の山崎課長を批判する形になって、
心苦しい。
しかし、夜勤体制の不備などで、グループホームで事故や虐待が起ってからでは遅いので、私はこの夜勤問題をてこに、グループホームの質を向上する運動は、今後もしていきたい。

でも、少し気が重い。
このようにグループホームに熱心に取り組んでこられた、山崎課長
も省庁再編に伴い、1月には人事異動する可能性が高い。

後任に、グループホームに詳しくない課長さんが来れば、また、
2年くらいグループホームの普及は、ストップしてしまう。
後任の課長に、グループホームに熱心な人が来て下さることを願う。


 テレビのインタビューを受けた(放映はずっと先らしい)。

「私はグループホームをライフワークにして、グループホームだけ
に熱心に取り組んでいるように思われる。

グループホームでよいケアを実現し、多くの人にその実例を知って
もらえれば、
『ぼけても普通に生きられる』
『痴呆性高齢者もお世話の仕方によっては、こんなに穏やかに暮ら
せる』
という思想を日本中に広げることができる。

そうなれば、日本の福祉の質を一気に底上げすることができる」
と話した。

         .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:.

それにしても、今日のシンポでは感激した。

初対面の厚生省の方やグループホームの方などでも、挨拶が
「山井さんのホームページ見てますよ」
「メールマガジン読んでますよ」という方が多かった。

やまのい和則 拝


全国痴呆性高齢者グループホーム連絡協議会
(全国
GH協)事務局
223-0053 横浜市港北区網島西4-14-11 
網島ダイカンプラザ
105
Tel.045-549-4177 Fax.045-549-4178


戻る タイトルへ戻る