今日は宇治市広野町内会の20人の方に介護保険の説明をした。
まず、スライドを使って簡単に介護の現実を話した。
- 介護者も高齢化し、家族だけの介護では共倒れする現実。
- 早めにサービスを受ければ,寝たきりが予防できるのに「福祉サービス」は恥だ、と思って家族だけで頑張っているケースが多いこと。
- また、家族だけの介護はかえってお年寄りを甘えさせ、自立心を奪い「寝たきり老人」を増やしている現実。
こんな現状から、
- 「気軽に」「権利として」受けられる介護サービスの必要性。
- 「お恵み」や「施し」でないサービス。
- 早めにサービスが受けられるようになれば、「寝たきり」も減り、介護者の共倒れも減る。
ことを訴えた。そのためには、
- 介護を保険制度にし、保険料というかたちで国民から広く薄く公平に負担してもらい、
- 利用者がサービスを選べるようにする。
という介護保険の趣旨を説明し、そのうえで、
- 「訪問調査で軽く判定されないような注意事項」
- 「サービスを選ぶためには、そのために利用者も勉強し、情報を集めねばならないこと」
- 「介護保険は低所得者に不利で、中所得者には有利なこと」
- 「施設だけでなく、ホームヘルプもどこを利用するか選ぶ時代になる」
などと話した。やはり、
- 「65歳以上の保険料が高すぎる」
- 「いま夫がデイサービスを利用しているが、自立と判定されて受けられなくなるのでは」
などの不安や不満が多く聞かれた。
しかし、介護保険の趣旨やねらいはそれなりに理解してもらえたようだ。
集会参加者のおばあさんから「今日みたいな介護保険の話を私の入っている老人会でも今度聞かせてほしい」と講演の依頼を受ける。
「介護保険はさっぱりわからんかったが、今日の山井さんの話を聞いてはじめて少しわかった」というお年寄りの声を聞くと、介護保険推進でここ数年運動してきた人間として、もっと本や講演などで介護保険の広報に私も努める責任があると改めて痛感した。
今日は、新著「転ばぬ先の介護ハンドブック」が10冊売れた。
拙著もお役に立てば嬉しい。
余談だが、拙著「家族を幸せにする老い方」を参考にして論文を書いている学生さんから問い合わせの手紙をもらった。
多くの方が私の思想や思いに書籍や講演会を通じて触れて頂けるのは嬉しい。
明日、日曜日も八幡市の自治会と全逓の労働組合で介護保険の講演。
- 21世紀の介護のあるべき姿を訴え、
- 介護保険の本質やねらいと仕組みを理解してもらい、
- それでいて、楽しく感動的な時間を過ごしてもらえるように
頑張りたい。
やまのい和則
10月24日 午前1時記
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