滋賀県のある老人ホーム主催の講演会で講演。120人くらいの参加者。 嬉しかったのは施設長さんが、はじめの挨拶で 「大きな施設で廊下を痴呆の老人に歩き回ってもらうのがいいケアだとは自分にはどうしても思えない。いずれは“グループホーム”が必要だと思う」と、自分の施設の現状をあえて批判しながら「グループホーム」への期待を語ってくださったこと。 私は年に100回は講演するが、一番嬉しいことは自分の講演や本の影響で実際に「グループホーム」が増えること。 「 グループホーム」の講演であれば、私は全国どこへでもボランティアで駆け付ける。それは、「グループホーム」はお勉強ではなく、運動だから。 「グループホーム」が1か所できれば、その地域、その施設での“痴呆性高齢者”を見る目が変わるのだ。 この日は、介護保険の話しは半分にして、残りはスライドを使って「グループホーム」の話をした。 参加者の中には看護学生さんもいた。「グループホーム」の話になるといつも若者の目が輝く。 昨日、出版されたばかりの「グループホームの基礎知識」も沢山売れ、施設長さんも買ってくださった。この「グループホームの基礎知識」を読んでもらい、ここでグループホームができれば、私としてはもうそれだけで本を書いた意味があった。 この施設長さんには、グループホームの解説VTR(私が出演したグループホーム解説のテレビ番組)もプレゼントして、ぜひとも、グループホームを具体的に考えてもらおう。 今まで私は「グループホーム」の本を4冊かいた。その内容の違いを説明したい。 最初は、「スウェーデンのグループホーム物語」。 これは「スウェーデンのグループホームの産みの親」と言われるバルブロベックフリス博士の著(1987年出版)で、近澤貴徳君と私とが、2年がかりで翻訳。 「グループホームのバイブル」であり、私が「グループホームをライフワーク」にしたのはこの本の影響。 世界初の「痴呆向けグループホーム/バルツガーデンのルポ」。特に、私は「あとがき」に、本書を日本で出版した理由は、「日本の劣悪な痴呆病棟」と「スウェーデンのグループホーム」のあまりの落差にある、と怒りをぶちまけた。 出版のとき、3社の出版社にあたったが、 次は、1994年に出した「グループホームケアのすすめ」は、残念ながら絶版。 日本のグループホーム研究者6人で書いた日本初のグループホームの本。 とってもよい本だが、今やまぼろし。 鳩山邦夫さんがこの本を読んで、グループホームに関心を持たれ、ファンになり、その後、私と共著を出すまでになった。 「グループホーム入門」(1999年)が、鳩山邦夫さんとの共著。 鳩山さんと一緒に4か所のグループホームを訪問し、そのルポも交えてグループホームの最新情報をまんさい。わかりやすくいい本。 そして、今回の「グループホームの基礎知識」。 グループホームの、具体例は少ないが、 「グループホームの基礎知識」というタイトルですが、内容は シャープのザウルスでこの長文を書いたので疲れました。また、今回も本の宣伝、自己宣伝になりましたが、お許しください。 山井 和則(やまのい・かずのり) |
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