今日は、松下の関係会社の方々に講演をしました。 参加者70人の会で、介護保険やグループホームの話と、松下政経塾での松下幸之助塾長との出会いの話をしました。 講演後の昼食で嬉しい話を聞きました。 私が講演の中で Aさんの義理のお母さんは、4年前から痴呆症を患い、自宅で奥さんが介護していたのですが、 しかし、看護婦長さんから二ヶ月前に、「このままお母さんを病院に預けていたら、ますます痴呆が悪化するばかりですよ。グループホームというものが近所にできたので、そこに申し込んでみたらどうですか」と、アドバイスがありました。 早速、その日にグループホームに下見に行き、後日、入居することができました。 グループホームに入られたお母さんは、「とにかく、表情が全然変わりました。病院にいたときは、ぼーとした苦しそうな顔をしていましたが、グループホームでは、穏やかな表情になりました」とAさんは言います。 お母さんは足腰が元気なため、グループホームでは、「他のお年寄りの車椅子を押して散歩に行く」という役割ができて、はりきっておられます。そして、入院中は一日五回もかかっていた電話も、グループホームに入居してからは、ぴったりなくなりました。 さらに、お母さんはグループホームに移ってからは、Aさんが訪問すると、「嫁と姑はうまくやっているか?」といつも尋ねられます。実際、嫁と姑のことでAさんは悩んでおられ、「お母さんは、私の家のことをここまで心配してくれているとは知らなかった」と、Aさんは涙が出そうになったそうです。 Aさんは言います。 「今まで私たちは、痴呆症のお年寄りの人生を考えてこなかった。 「グループホームに、はいれるなんて、あなたのお母さんは幸せですよ」と、私が言うと、Aさんも大きくうなずいておられました。 このような声がもっと多くの方から当たり前に聞くことができるように、グループホームがもっともっと増えてほしいと思います。 |