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   やまのい和則の
     「軽老の国」から「敬老の国」へ

     - Yamanoi Kazunori Mail Magazine -

            第98号(2001/02/02)

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メールマガジンの皆さん、こんにちは。
国会・「障害者問題」・嬉しい事二つについて

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国会が始まって2日目が終わりました。とは言っても、今日
(2月1日)は衆議院の本会議などはありませんでしたが。

 昨日、メールマガジンで報告したように、衆議院の本会議があり、
森首相の所信表明演説などを、聞きました。

それに対する民主党代表などの代表質問は、来週の5日と6日。

単純に「せっかく国会が始まったのに、なぜ木曜・金曜と休むのか。
続けて代表質問をすればいいじゃないか」と疑問に感じました。

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 この理由は、聞くところによると、森首相などの所信表明演説に
対して、野党が代表質問をするためには、
「所信表明演説を聞いてから、野党が、代表質問を練る時間が必要」
なのと、また、
「代表質問の、その答弁を、官庁が作成するのに、時間がかかる」
(実際には、森首相や大臣が、官庁がつくったその答弁を、話すの
だが)ので、
代表質問は来週になるそうです。

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 さて、今日(1日)は
朝は京都で参議院選挙に向けた集会に参加し、
午後は、東京にもどり、衆議院会館で「障害者の欠格条項を見直す」
ことについてのヒヤリングに参加しました。
この運動を行っておられる聴覚障害の方、車いすの方から要望を
聞きました。

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 民主党から次のような議員が出席しました。
石毛えいこ、原口一博、今野東、金田誠一、佐藤観樹、江田五月、
横路孝弘、堀利和(敬称略)。
それに秘書・事務局スタッフの方々など、合計20数人の会合。

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 この問題は、たとえば、
「自立生活をできない人は市営住宅に応募できない」や、
医師免許、運転免許などについて
「障害があることによって門前払いにされる資格」について、
見直すことについてだ。

障害者差別をなくす一環。

出席している議員の顔ぶれは、民主党の人権派、福祉派の面々。
特に、堀 参議院議員は、視覚障害の議員として頑張っておられる。

 この問題については、この国会で法案が、提出される予定なので、
今後、本格的に取り組んでいくことになった。

堀・横路・江田議員は、「どんどんヒヤリングを重ねて、民主党と
しての案をつくろう」とおっしゃる。
このような人権問題に熱心な先輩議員の話を聞いていると、私は
嬉しくなってくる。

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 私は高齢者福祉が専門であるが、前々から障害者福祉や精神医療
などにも関心があった。

議員になり精神病院や精神障害者、障害者福祉、ホームレスなどの
問題にも取り組むことになって、やりがいと使命感を感じている。

 今年正月発行の月刊「民主」では、
「21世紀になくしたいもの」という質問に対して、
「あらゆる差別」
「21世紀は差別のない社会をつくりたい」と
私は答えた。

男女差別、
人種差別、
障害者差別、
年齢差別、
被差別部落への差別など。

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福祉の問題は、突き詰めれば、
差別をなくし、
老いても障害があっても
人間が人間らしく暮らせる社会を実現するところにあると思う。

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 この会合の中で私は、
「昨日の森首相の演説の中に、
『自己責任を強め、市場メカニズムに任せる社会を目指す』という
趣旨の話があったが、方向が違っているように思う。

福祉を向上させ安心感を高めねばならない。

不安が消費を鈍らせ、不況を長引かせているのだから」と言った。

すると、横路さんも
「行き過ぎた競争社会では、強者だけが勝ち残る」と発言。

「先日、横路さんに勧めてもらった、
神野直彦教授の本『希望の島への改革』(NHKブックス)を読みま
したが、よかったです」というと、

「そうそう。まあ、あの『協力社会を目指そう』という路線で行け
ば民主党は間違いない。実際、鳩山さんの来週の代表質問でも神野
先生の『競争社会から協力社会へ』というフレーズが入るそうだよ」
と横路さん。

 5日の鳩山代表の代表質問が楽しみだ。
「鳩山さん、頼みますよ!」と祈る気持ちだ。

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 この勉強会で嬉しいことがあった。
私の尊敬する樋口恵子さんも参加されていたのだ。

日本には有名な2人の樋口恵子さんがおられる。

まず、肝っ玉かあさんのような樋口恵子さんは、私の介護問題につ
いての師匠であり、大変お世話になっている。

今日会った樋口恵子さんは、もう一人の私の尊敬する樋口さんで、
前町田市会議員、全国自立生活センター協議会の代表だ。

カリエスという障害を持っても、力強く生きておられる。

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 樋口さんは
日本の障害者福祉運動、というより
自立生活運動のリーダーの一人だ。

国政を目指して活動中でもある。

 会合の途中で遅れて参加された樋口さんに軽く会釈をした。

さらに、ちょうど受付で売っていた、樋口さんの著書
「エンジョイ自立生活 −障害を最高の恵みとして」(現代書館、
樋口恵子著、1500円)を買ったところだったので、その本を見せ
ると笑顔を返して下さった。

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 障害のある方が政治にチャレンジすることは素晴らしいことだ。

樋口さんは、1995年に町田市の市会議員になった。
しかし、残念ながら1999年に落選。

その直後に会ったとき、
「本当に残念でしたねえ! ショックです」と私が悲しそうな顔で
言うと、
「本当に悲しい!泣きたいくらい!」と悲しそうに、しかし、明る
く力強く言った樋口さんの顔が今も忘れられない。

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 この「エンジョイ自立生活」の本を帰りの新幹線の中で読んだが、
素晴らしい本。
感動した。
すごく勉強になった。

障害者への差別、
優生保護法の問題、
子供の権利条約、
ノンステップバスなどについて、
熱く温かく書いてある。

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 この会合のあと、先輩議員から聞かれた。

「この通常国会では、介護保険などの、高齢者福祉関係の法案は
ないので、何か、厚生関係の法案の担当をやりませんか」と。

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 そうか、高齢者福祉関係の法案がないということは、いわゆる
厚生労働委員会の法案質疑では、高齢者福祉はないのだ。

そのため、「一般質疑」という形でのみ、高齢者福祉は委員会、
つまり、国会で議論できるのだ。
国会議員一年生の私は、日々学ぶことばかりだ。

 この会合のあとは、介護保険プロジェクトチーム会合をして、
そのあと新幹線に乗った。

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 なお、今日はもう1つ嬉しいことがあった。

それは、今日から大学生3年生のインターンが、
「試験が終わったので2ヶ月ボランティアします」ということで
手伝いに来てくれることになった。

うちの事務所にとっては二人目のインターンだ。

「なぜ、俺を知ってるの?」と聞くと、
「体験ルポ 世界の高齢者福祉」
「体験ルポ 日本の高齢者福祉」(ともに岩波新書)を読んだ。
その後、ホームページを発見し、メールマガジンを読んでいる。

つまり、メールマガジンのおかげで、インターンに来てくれること
になったのだ。

「会ったこともない俺のところに、手伝いに来てくれるなんて、
いつもメールマガジンを一生懸命書いててよかった」と私はお礼を
言った。

 以上、長くなりましたがメールマガジン終わります。

では、2月5日月曜日の鳩山さんの代表質問をご期待ください。
また、報告します。
           やまのい和則 拝

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