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   やまのい和則の
     「軽老の国」から「敬老の国」へ

     - Yamanoi Kazunori Mail Magazine -

            第103号(2001/02/20)

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 メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。大変ご無沙汰して
申し訳ありません。
先週から、本格的に国会も始まり会合の予定がびっしり、晩は、
大きな原稿を抱えており、連日晩遅くまでかかっていました。
そんな訳で、1週間ぶりのメールマガジンになりました。
今日は1週間分の長いメールマガジンになることお許し下さい。

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 そして、いま20日朝、東京に向かっています。
森首相は退陣するようですが、政権を交代せねば、いまの国民不在
の政治は変えられませんし、福祉も向上しません。

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 さて、まず先週の大きなニュースは、この通常国会での私の仕事
が大きく増えたことです。

まず役職から。
昨年までは、私は、民主党で「介護保険をより良くするプロジェク
トチーム」事務局長、NPO局長、ホームレス問題対策プロジェク
トチーム事務局次長、朝倉病院問題調査チーム事務局長などでした。

しかし、この国会からは、
介護ワーキングチームの「座長」に、
ホームレス問題対策ワーキングチームの「事務局長」に
(役職が変わったのと、呼び名が「ワーキングチーム」になった)。

 さらに、医療制度改革ワーキングチームの事務局長を、今井澄座
長(医師、参議院議員)のもとやることになった。
2002年の医療制度の抜本改革に向かってこれから2年間大きな
議論になる仕事である。

 次に、法案審議の担当としては、
確定拠出年金法案(通称401K)と
確定給付企業年金法案の担当になった。

大蔵省出身の古川元久衆議院議員のもと、取り組むわけだが、名前
も難しいし、年金はちょっとやそっとでは理解できない。必死に勉
強せねばならない。

 これで、社会保障の三本柱である
介護・医療・年金すべてを担当することになるが、本当に可能なの
か。

 また、民主党の市民政策議員懇談会の副会長になり、
「障害者の欠格条項の見直し法案」についても障害者団体の方々か
らしばしば話を聞いている。

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 以上述べた社会保障だけではない。

先週から、総務委員会での仕事も入りだした。

地方自治法改正法案や
地方交付税法改正法案、
公職選挙法改正法案などについての委員会質問をすることになりそ
うだ。

 また、総務院委員会は
郵政事業や
情報通信(IT革命)の担当でもあるので、その分野の勉強もせね
ばならない。

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 以上についての勉強会や法案についての打ち合わせが毎日、
びっしり詰まっています。

 さらに、参議院選挙も刻一刻と迫っており、地元ではポスター貼
りや会合の準備などに大忙しです。

 私はそもそも高齢者福祉や介護保険が専門であったが、残念なこ
とに、その関係の法案はこの通常国会では扱われない。

 政治家はジェネラリスト、つまり、すべての分野に強くなければ
ならないのはわかるが、それでも担当分野が広くなりすぎれば、
結局は、薄く広くになり、政策はお役人任せになってしまう。

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 さて、次に簡単に先週をふりかえります。
 2月13日
 朝、京都事務所で打ち合わせを終えて、新幹線で東京へ。
1時半からは初めての総務委員会。委員長を決めて5分で終了。
2時半から3時半までは、民主党の「障害者と病者のワーキングチ
ーム」の会合。座長が家西悟議員、事務局長が堀利和参議院議員
(日本初の視覚障害のある国会議員)。

今日の議題は、障害者の欠格条項の見直しと、通常国会の障害者関
連法案について。

民主党の議員やスタッフが10数名参加。内閣府と厚生労働省など
から役人さんが6人来て、法案などの説明を受けた。

 4時からは、菅直人さんの息子さん、菅源太郎さんと高橋亮平君
が私を訪ねてきた。二人はRightsという団体をつくり、選挙年齢
の18歳引き下げなどの運動をしている。
彼らが3月にスウェーデンの18歳の市会議員に会いに行くので、
その相談に乗る。

4時半から5時までは、総務省の役人さんが私の事務所に来て、
この国会で法案が出ている地方交付税法の改正などについて説明を
受ける。非常に難しい。

 今までにも書いてきたように私は通常国会から総務委員会にも
所属している。新しい分野なので必死で勉強せねばならない。

 夕方以降は、介護問題の研究会。
11時まで夕食をはさんで、身体拘束の問題や老人ホームの個室化
の問題を議論。

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 そして、民主党の厚生労働委員会の理事である先輩議員から電話
があった。
「この国会では、企業年金法の改正法案の担当をしてほしい」との
こと。
「私は年金は不勉強なので」と断ったが、
「それならいい機会だから勉強するように」と説得される。

古川元久議員、大島敦議員、金田誠一議員と私の4人で取り組むこ
とになる。

年金はちょっとやそっとの勉強では全体像が理解できないので頭が
痛い。

 正直言って、私も仕事を抱えすぎである。
 それぞれの仕事が法案に関することなので、半端な勉強では通用
しない。

別に勉強は嫌ではないが、それぞれの法案に関する勉強会が毎日び
っしり詰まり、介護保険やグループホームなどの私の専門分野に
割く時間はどんどん減ってくる。

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 でも、まあ愚痴を言わず、前向きに取り組んでいきたい。
視野を広げ、同時に、私の専門分野もおろそかにならないように
精一杯取り組みます。

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 2月14日。
 朝8時から厚生労働部会。
民主党の厚生労働問題を議論する場だ。
10数人の議員や秘書さん、民主党本部の政策スタッフの方々が
40人くらい集まる。その後、総務省から地方自治法改正などにつ
いてのヒヤリング。
そのあと、ホームレス問題対策チームで厚生労働省からヒヤリング。

ヒヤリングとは、関係団体や官庁の役人さんから、その問題の現状
や法案を聞き、それに対して議員が質問や議論をする会である。

 午後は、NPO税制についての民主党案の作成の会議。

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 2月15日。
 午前中は、支援団体の大会に出席。
鳩山由紀夫さんをはじめ民主党の国会議員10人が出席。
(あとで聞くと、鳩山代表の演壇でのスピーチの映像が晩のニュー
スで流れ、そのすぐ後方で私がポカンと口をあけて聞いている姿が
映ったという。今後、気をつけなばらない)

 午後は、民主党の総務部会。
総務委員会での法案担当の割り振り。

その後、NPO局の会議。NPO税制の改善について議論。

そのあと、痴呆対策やグループホームについて厚生労働省の担当者
からヒヤリング。特に、グループホームの質をいかにチェックする
かを議論。

晩は、1月24日に行われた民主党定期大会の打ち上げ。
実行委員長の鹿野道彦衆議院議員(党副代表)の召集のもと、
仙谷議員、平野議員、桜井議員、野田議員などが出席。私は一番の
新米議員なので緊張した。
テーマは、いかに今年政権交代を果たすか、
そして、国会議員の心得。
鹿野さんから、
「議員は何を発言するかも大事だが、物事を決める場に『いる』こ
とがとにかく大事」などと話を聞く。

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 2月16日金曜日。
 障害者の欠格条項見直し法案について、てんかん協会や精神障害
者団体の代表の方からヒヤリング。
さらに、警察庁の担当者から、この法案の道路交通法に関する方針
を聞く。

午後は、衆議院本会議。

首相のゴルフ問題について野党から追求。

その後、地元に帰り、会合に出席。参議院選挙の打ち合わせ。

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 2月17日土曜日。
 朝から京都を出て、熊本で行われる
「宅老所・グループホームネットワーク研究交流集会」に出席。

1300人の大盛況。
厚生省からも3人出席。
私は、宅老所やグループホームの普及のため、もう10年近く運動
しているので出席しないわけにはいかない。

全国の仲間と会えて感動。
「国会議員なんか、めったにこんな会に来ない」と喜んでくれた。

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 内容を書き出せばきりがないので、詳しくは、また改めて報告します。
簡単にポイントを言えば、

痴呆性高齢者向けグループホームは、痴呆性高齢者が住む施設であ
るが、そのグループホームに昼間だけ滞在したり、週末だけ泊まっ
たり、あるいは、ホームヘルパー派遣の拠点となるような
「多機能型グループホーム」に行政の補助がほしい。

あるいは、高齢者だけでなく、障害児や若年障害者もともに住める
グループホームが必要。などという議論があった。

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 1300人の熱気あふれる会で、
「これからは50〜100人の大きな施設での介護でなく、グループ
ホームや宅老所、あるいは老人ホームの中を10人くらいの単位に
わけたユニットケアの時代。
痴呆性高齢者には小規模ケアがよい」という方向性が確認された。

しかし、私は、この会の盛り上がりの反面、17000人分も来年度、
普通の大規模な特別養護老人ホームや、老人保健施設が増えている
現実、さらには、精神病院にますます多くの痴呆性高齢者が入院し
ている現実の流れを感じ、多少複雑な心境になった。

「大規模処遇」から「小規模処遇」に変えるスピードがあまりにも
遅い。

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 グループホームの現場の方の声では、
「いまの介護報酬では夜勤体制が組めない」という苦情、いや悲鳴
がとても多かった。

改めて、グループホームの夜勤問題は何とかせねばと痛感。

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 2月18日。
 夕方までこのグループホームの集会に参加し、そのあと大阪に
飛行機で戻り、大熊一夫大阪大学教授の退官記念式典に出席。
多くの学生から「メールマガジン読んでます」と言われ嬉しかった。

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 2月19日。
 土日、京都から離れていたので、この日は一日、地元で仕事。

医療現場の声を聞いたり、参議院選挙に向けての活動をする。
 以上、長くなりましたが、これで1週間ぶりのメールマガジンと
します。今日から東京ですので、こまめにメールマガジンを書きま
す。
           やまのい和則 拝
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読者1131(2001/02/20)

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