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   やまのい和則の
     「軽老の国」から「敬老の国」へ

     - Yamanoi Kazunori Mail Magazine -

            第82号(2000/12/03)

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・ 臨時国会の最終日・国政報告会・痴呆性高齢者グループホーム
連絡協会NPO法人認可記念シンポ。

 メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。今日も東京日帰り。
帰りの新幹線の中でパソコンを打っています。

冒頭に内容を書いたのは、このメールマガジンを携帯で冒頭の250
字だけ読んでいる人がいて、「冒頭に内容を要約せよ」と指示を受
けたからです。


 また、本題に入る前に1つ連絡があります。
それは、私の3つのメールマガジンについてです。
その内容の重なりと違いについて説明します。

 私は、3つのメールマガジンを発行しています。
「国政に福祉の風を!」という政治のメールマガジン、
「軽老から敬老へ」という福祉のメールマガジン、
「痴呆ケアの切り札・グループホーム」というグループホームの
メールマガジン。

 政治のメールマガジンと福祉のメールマガジンは9割くらいの
内容が重なっています。
たとえば、介護保険についての詳しい専門的なニュースなどは、
福祉のメールマガジンでは流しますが、政治のメールマガジンでは
流しません。

また、グループホームの専門的なニュースは、グループホームの
メールマガジンと福祉のメールマガジンの両方で流しますが、政治
のメールマガジンには流しません。

グループホームのメールマガジンは政治色はあまりなく、グループ
ホームやユニットケアや痴呆ケアについてです。

 このような状態ですので、政治のメールマガジンと福祉のメール
マガジンの両方に登録して下さっている方は、どちらかを登録を
解除してもらったほうがいいかもしれません。
ご自分で解除が難しい場合は、「登録解除」と返送してもらえれば
こちらで解除します。
 さて、以上のことをお断りして、この3日間の報告に入ります。

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 まず、12月1日(金)は第150回臨時国会の閉会の日。

9月21日始まって会期は72日間ありました。

しかし、衆議院の厚生委員会で、実際に議論が行われたのは、
たった5日。

介護保険はたった2時間くらいしか議論されませんでした。

ご存知のように前半は、参議院の選挙制度改革で、国会は空転。

後半も医療法改正法案などの強行採決で、厚生委員会はストップ。
国会が機能していないのです。


 12月1日は朝8時から民主党ホームレス対策プロジェクトチー
ムの第一回会合。
座長が石毛えい子衆議院議員、事務局長が鍵田節哉衆議院議員、
私は事務局次長になった。

ホームレス研究の第一人者、岩田正美日本女子大学教授のレクチャ
ーを受けた後、民主党のホームレス対策の厚生大臣への要望書につ
いて話し合った。

ホームレス問題については、
「そんな怠け者はほうっておけ! 自業自得だ。対策なんかいらん」
という批判のメールを、私も頂いている。

確かにごく一部、そのようなケースもあるかもしれないが、基本的
人権の保障という観点から、やはり、見捨てられる問題ではない。

「欧米にはホームレス対策があるが、日本にはまだない。
欧米から日本に視察に来る研究者は、
『日本人が何故、路上生活する人々に対して、これだけクールなの
かが理解できない』と言う」という岩田教授の言葉が心に残る。

 私は13年前、インドのカルカッタのマザーテレサの
「死を待つ人の家」
(行き倒れの路上生活者を救助して、お世話するホーム)でボラン
ティアをしたことがあるので、ホームレスの問題にも関心がある。


 午前中に、厚生委員会や災害対策委員会が10分ずつ開かれた。

閉会中の審査など形だけの了解をとりつけるためのものだ。

最後の厚生委員会に出席し、
「この秋、もっと議論したかったなあ」とむなしさがこみあげてき
た。

 午後は、本会議。閉会のセレモニー。

そのあと新聞社の取材を受け、2時から、民主党主催のお別れ会。

軽食での立食パーティー。初めての臨時国会でお世話になった、縁
の下の力持ちである、民主党本部のスタッフの方々にお礼を言う。


 京都に戻り、市会議員さんの叙勲の記念パーティーに出席。

そのあと久しぶりに京都事務所のスタッフと夕食をとりながら、
打ち合わせ。実は、いま京都事務所ではスタッフを募集しており、
何通かの履歴書が届いている。それを見ながら相談。


 72日間の臨時国会が終わったが、まさに、不完全燃焼。

国会空転。
首相の疑惑追及・失言。
官房長官の疑惑追及。
加藤さんの造反騒ぎ。
極みつけは、コップの水をかけた事件。

この国会を振り返ると、
景気対策や財政再建、
福祉充実の議論は全く進まず、
国民の政治不信を高まらせただけではないか。

来年1月からの通常国会こそは、しっかりと議論したい!

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 12月2日土曜日は、朝から民主党の京都の会合。
宇治市長選挙や、来年の参議院選挙について打ち合わせ。

国政報告会
午後1時半から3時まで(参加者40人)。
3時半から5時まで(同20人)。
5時半から7時まで(同30人)と3か所で国政報告会を開く。

視察に行った個室老人ホームなどを、スライドで見せながら、
11月17日の厚生委員会・介護保険についての質問などを説明し、
この臨時国会の感想や、反省を語った。
玉置一弥衆議院議員も冒頭あいさつに来て下さった。

 今回の国政報告会は、チラシをまいて参加者を募ったという点。
100名以上の地域ボランティアの方々が、私のニュースを地域で
配って下さり、そのチラシや私のメールマガジンの読者の方が来て
下さった。

寒い中、チラシを近所に配って下さったボランティアの方々には、
なんとお礼を言えばいいかわからない。

また、その地域のボランティアさんたちに、京都事務所のスタッフ
が晩遅くまで、チラシのたばを持ってお願いにまわってくれた。

本当に政治活動は地道である。
福祉を良くしたいと願う、同志(ボランティアさん)とともにお金
をかけない、草の根の政治活動を、進めていきたい。


今回、国政報告会に来て下さった方が、
「次の国政報告会にも知り合いを誘って来たい」と思ってもらえる
ように、中身のある話をせねばならない。

 1つ参ったのは、アンケートで、
「今日の国政報告会は、メールマガジンの内容と同じ話が多かった」
という感想があった。これだけは仕方ないなあと思った。

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 12月3日日曜日は、8時半から宇治市長選挙の出陣式。
さて、ここで1つ問題がある。
というのは、選挙期間中は、法律で定められた「法定文書」以外で
は、候補者についての宣伝をやってはならないことになっている。

だから、このメールマガジンで、「山井は**を応援しています」
と書くと、一歩間違うと、「法定外文書」で問題になりかねない。

だから、12月9日までの選挙期間中、このメールマガジンでは、
ほとんど選挙には触れない。
宇治市在住のメールマガジンの読者の方は、
「山井のメールマガジンに、選挙のことが出てこないが、山井は民
主党の公認する候補者を応援していないのか。選挙も手伝わずに他
のことばかりやっている薄情な人間か」とは思わないでほしい。

この1週間は、以上のような理由で、選挙を手伝っていても、選挙
以外のことだけを書きます。

 選挙の出陣式を終えて、すぐに新幹線に飛び乗り東京へ。


待ちに待った「痴呆性高齢者グループホーム連絡協会」NPO法人
認可記念シンポジュウムだ。千代田公会堂で350人が参加。

このような政治的にも中立なシンポに、議員がパネラーとして呼ん
でもらえることは珍しい。

 まず、大熊由紀子さんの講演。
いつ聞いても勉強になる。
私は大熊さんの講演を13年前に聞いて感動して、本格的に高齢者
福祉の研究者になった。

 午後3時から5時過ぎまで、パネルディスカッション。
コーディネーターは菅原弘子さん。
パネラーは岡本祐三先生
山崎史郎老人福祉計画課長。
松下札幌市福祉部長。
そして、自民党から鳩山邦夫さん、
民主党から私。しかし、鳩山さんは急用が入って来られなかった。

 なお、このシンポにはテレビ局が取材に来た。

 シンポでは、いつもの持論。
「グループホームは小学校区に1つ。
全国に25000ヶ所を5年以内に増やすべきだ。
そのためには介護報酬のアップが必要。
グループホームは助け合いのあたたかい地域社会づくりの突破口。
グループホームが増えて、地域に心身に障害のある方々が暮らせる
ようにする。
弱ったひとは人里離れた施設に入れるという20世紀型のやり方を
変えよう」
などと訴えた。


さらに、私は先日、厚生委員会でも取り上げた
「グループホームには夜勤が必要だ」ということを訴えた。

しかし、山崎課長は、
「グループホームに、夜勤が必要だ、という気持ちはわかるが、
夜勤をグループホームで制度化すれば、いま月に25万円の介護報
酬が40万、50万にはねあがる。ほかのサービスとのバランス上、
グループホームだけ、そこまで優遇するのは無理」と言った。

 私は納得できないが、今後ともこの問題に取り組んでいきたい。
「夜勤が必要。
介護報酬が低い。
人手が増えないとよいケアはできない」
などと、要求ばかりしたので、少しシビアな雰囲気にシンポはなっ
てしまった。

しかし、私は政治家である以上、
「みんなで頑張って、やさしくいいお世話をしましょう」というよ
うな根性論や、情緒論でグループホームの質を、論じたくない。

やはり、質のアップをいう以上は、その裏づけとなる人手や財源の
問題に切り込まざるを得ない。

今日まで、グループホームの普及の為に尽力して下さった
「ミスター・グループホーム」の山崎課長を批判する形になって、
心苦しい。

夜勤体制の不備などで、グループホームで事故や、虐待が起ってか
らでは遅いので、私はこの夜勤問題をてこに、グループホームの
質を向上させる運動は、今後もしていきたいと思う。

でも、少し気が重い。

このようにグループホームに熱心に取り組んでこられた山崎課長も
省庁再編に伴い、1月には人事異動する可能性が高い。

後任に、グループホームに詳しくない課長さんが来れば、また、
2年くらいグループホームの普及はストップしてしまう。
後任の課長に、グループホームに熱心な人が来て下さることを願う。

 テレビのインタビューを受けた(放映はずっと先らしい)。

「私はグループホームをライフワークにして、グループホームだけ
に熱心に取り組んでいるように思われるが、
グループホームでよいケアを実現し、
多くの人にその実例を知ってもらえれば、
『ぼけても普通に生きられる』
『痴呆性高齢者もお世話の仕方によっては、こんなに穏やかに暮ら
せる』
という思想を日本中に広げることができる。

そうなれば、日本の福祉の質を一気に底上げすることができる」
と話した。

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 明日(4日)は、朝7時前から地元の小倉駅前にチラシまき。
そのあとまた東京。
介護保険プロジェクトチームの政策のまとめ。
そして、晩は、また演説会で宇治に。2日で2往復だ。


 今日、ホームページやメールマガジンの宣伝をしたので、アクセ
スや登録が増えることを願う。
それにしても、今日のシンポでは感激した。
初対面の厚生省の方や、グループホームの方などでも、挨拶が
「山井さんのホームページ見てますよ」
「メールマガジン読んでますよ」という方が多かった。

やはり、そういうインターネットの時代になったんだなあと思う。
 今日はこれで終わりにします。
東京で打ち始めて、いま名古屋に着きました。
           やまのい和則 拝

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