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   やまのい和則の
     「軽老の国」から「敬老の国」へ

     - Yamanoi Kazunori Mail Magazine -

            第72号(2000/11/20)

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メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。
今日は、私に届いた悪いグループホームの例を報告します。

本人から了解を得て、一部報告させて頂きます。
最近、質の悪いグループホームが増え、私も心配しています。
反面教師として今日のメールマガジンを、お目通しください。

以下、私へのメールです。

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実は今、関西のあるグループホーム(ツイン型8人入居2ユニット)
で、看護婦としてパートで働いているのですが、私のいるところを
はじめとして、周囲のグループホームをみては、疑問と苦悩の日々
です。

介護保険の導入により、民間事業者等の、多様な事業主体の参入が
期待され、実際に動き始めたわけですが、私の働いている医療法人
のグループホームは、とてもひどい状況です。

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そんなグループホームばかりではないと思いますし、信じたいです
が、利用者さんに対して、心身とも虐待を繰り返しています。

骨折しても寝かせきり、急変しても救急車を呼ばない、平気で「ど
うせボケてんだから」とか、バカ呼ばわりして、呼びすてにしたり、
動くとめんどうだからと、「安全帯」という身勝手な呼び方に変え
て、車椅子ごと身体拘束を、平気でするのです。

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マンパワーの欠落と、様々な問題のある環境なので、ゆとりのある
良いケアが出来ていません。グループホームにいらっしゃるのは、
ご本人の為なのか悩んでいます。

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夜のバイトの人々も、何の教育もされていない上、身体介護はやら
なくていい、単なる宿直のつもりでいるので、朝、オムツレベルの
方は不穏だらけです。
身体症状も寒くなるにつれ、悪化してきていると思われます。

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家族の方は、疑問に思っても、言えない方がごく一部で、あとの方
々は、何も気付いていないようです。

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先日、腕の骨折と思われる方は、何度言っても、受診させてくれず、
ホーム長が、骨折ではないと言い、「ボケてんから、痛くないわよ」
など平気で言い、事故後10日目に、やっと受診したところ、骨折
でした。
オペ出来るのに、「ここのところ入院患者が多くて、収入が低いか
ら、骨折くらい看護婦がみなさい」と、私に言い、医療が必要なそ
の方は、戻ってきてしまい、車椅子ごとつながれています。

医師も、何故もっと早く来なかったかと怒りました。

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こんなひどいグループホームばかりでないのは、わかっていますが、
お年寄りには、申し訳ないですが、最近疲れてしまいました。

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グループホームはどうあるべきで、これからどうなって行くのか。

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確かにグループホームは必要だと思います。もっともっと増えてほ
しいです。でも、それは、グループホームなら何でも良いのではな
く、いい施設が沢山ほしいのです。

行政にも、責任を担ってほしいものです。グループホームが何だか
もわからない行政の人とは話にもなりません。

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働いていて、私は苦しいです。年末で福祉をやめようかと本気で考
えていました。
けれども、お年よりは大切です。大好きです。いつも守ってもらい、
教えてもらい、許してもらい、愛してもらっています。
それは痴呆症の方も、一般の方も同じなのです。

痴ほうの方の作り話も、時にはとても楽しい会話なのです。

やはり、痴ほうの方と一緒にグループホームで生きてゆきたいです
し、心の声を、周囲に伝えてゆきたいです。

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そして、真の共存共栄が出来ましたら、どんなにいいでしょうか。

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今回お伝えしたグループホームは、年末もう1ヶ所新たに開所する
予定です。改善しての開所ならば嬉しいのですが・・・

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山井からのコメント 

さる11月16日に、厚生省がグループホームについての厳しい指導
基準を発表しました。
グループホームのホームページ( http://www.yamanoi.net/ 
から接続してください・お知らせ)にそのおおまかな内容を載せます。
お目通しください。
           やまのい和則 拝

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