。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆ やまのい和則の 「軽老の国」から「敬老の国」へ - Yamanoi Kazunori Mail Magazine - 第66号(2000/11/10 No.2) 。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆〃。☆ メールマガジンの読者のみなさん、こんにちは。 今日(10日)は京都へ日帰り。 今日2通目のメールマガジンです。 (発行遅れました。申し訳ありません・メルマガ担当) .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 「一日に2通も書くな」と怒られるかもしれませんが、今日は、 衆議院本会議で、とうとう 「あっせん利得処罰法案」が「ざる法」で通過しました。 正直、ショックです。そんなこともあるので、書きます。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 午前中は、介護保険の低所得者対策などについて勉強会。 いまの介護保険は、低所得者に厳しく、介護保険の負担で、生活 保護になってしまう人も、増えようとしています。そのあたりの 対策を、議論しました。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 午後1時から本会議。 あっせん利得処罰法案の審議と採決。 民主党など野党は、この法案に 「嘱託」という条件をはずす、 「あっせん」の範囲を予算の個所付けなどにも広げる、 対象を本人と公設秘書だけでなく私設秘書にも広げる、 金品以外の見返りも含める、 職務権限の拡大など、 詳しくは説明しません(新聞に載っているので)が、非常に厳し い内容の対案を出しました。 しかし、与党の法案は「ザル法」です。 たとえば、自民党の。国会議員には秘書が平均12,3人いますが、 そのうちこの法律の対象になるのは、公設秘書の3人だけで、 『危ない仕事』 『お金をもらう仕事』は私設秘書にさせれば大丈夫なのです。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 民主党の長浜衆議院議員が、この厳しい法案を趣旨説明すると、 自民党からのやじがすごい。 「政治活動の自由はどうなるんだ!」 「そんなことじゃ政治活動ができなくなるじゃないか」 「民主党は陳情を受けないのか」 「日本を警察国家にするのか」などという声の嵐。 対して民主党からは、 「恥を知れ!」 「何がこわいんだ。汚いお金をもらっていなかったら、そもそも 心配する必要ないじゃないか」 「陳情は受けてもいいんだ。お金をもらわなかったらいいんだ」 などと応酬。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. そもそもロッキード事件、リクルート事件などで大問題になり ながらも20年経っても、改善できない日本の政治の金権体質。 その根本は、個別の企業や業界の口利きをし、その見返りに多額 の献金を受けるという構図。 気がつけば、個別の口利きが、国会議員の主な仕事で、口利きに 精を出す政治家が、選挙にも強くなり出世する。 与党の幹部の議員は、みんな脅しの強そうな政治家。 こんな政治でいいのか? .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 国の未来を、真剣に考えないで、自分の選挙だけを考え、口利 きに精を出す政治家をなくすための「あっせん利得処罰法」だっ たのに。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. でも、私の恩師・松下幸之助師はいつも政治志望の塾生に言った。 「国民は賢なり」と。 「政治を志すものは、国民が馬鹿だ、などとは決して思ってはな らない。最終的には国民は正しい判断を下す。国民を信じよ」と。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 選挙に、ますますお金がかかることになった、参議院の選挙制度 改革、そして、今回のあっせん利得の「ざる法」。 来年の参議院選挙の審判を待ちたい。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. それにしても「政治家とカネ」の問題は永遠の悩み。 連日、政治家のパーティーがある。 2万円のチケットは企業が買うものも多い。 しかし、今年1月から企業献金は廃止ではなかったのか。結局、 「ざる法」なので何も変わらない。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 私は幸か不幸か企業献金はほとんどない(特に断ってはいないが、 要は、利益誘導してくれるように見えないのだろう)。 だから、お金がない。 でも、ときどき思う。 「ホームレスの問題や、介護保険の問題、障害者福祉の問題。 やらねばならない問題は多い。 いっそ、合法的な形で、企業から献金をたくさんもらえば、スタ ッフを増やせて、福祉の問題にももっと取り組めるのに・・・」 と(実際は、そんなことはしないが)。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. しかし、ヒモ付きでない企業献金なんかない。 もらえばやはり陳情は来る。たとえば、パーティー券を20万円 分買ってもらったら、困ったときに陳情は来るだろう。 もらったところの口ききをすれば、あっせん利得罪にふれかねな い。悪循環だ。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. このような悪循環を断ち切らないと、日本の政治は腐りきって しまう。 これは政治家個人の良識で正せる問題ではなく、法律でしっかり 枠をはめないとダメなのか。 そのチャンスを今日も逃してしまった。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 「企業献金をすべて悪というのか。ひもつきでない企業献金もあ る」と言われるかもしれないが、 「いい企業献金と、悪い企業献金が、もらう時点では判断できな い」から、問題なのだと思う。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 本会議のあとは、民主党のNPO委員会の会議。 江田五月議員、金田誠一議員、岡崎トミ子議員と事務局スタッフ の方々とともに、民主党が提出するNPO優遇税制についての法 案の詰めの議論。 そのあと新幹線に乗って、いま京都に向かっている。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. お金の問題を、私は、メールマガジンには書きたくない。 重すぎるテーマだから。 しかし、本質的な問題である。 恥を忍んで苦しい胸のうちを今回書かせてもらった。 .:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:._.:*~*:. 12月末に、政治資金の収支報告書を、京都府に提出する。 有難いことに、今年は1000人以上の方々からカンパを頂いた。 見返りを求めない、純粋に福祉の充実を願うカンパばかりだ。 そのような心のこもった浄財に支えられているので、私の場合は 企業献金ほとんどなしで、活動を続けられている。 このことに改めて感謝し、今日のメールマガジンを終えたい。 合掌 やまのい和則 拝 |