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   やまのい和則の
     「軽老の国」から「敬老の国」へ

     - Yamanoi Kazunori Mail Magazine -

            第62号(2000/11/02)

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 メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。

 現在時刻は11月1日の晩11時、高輪の議員宿舎で落ち着いて
メールマガジンの原稿を書いています。

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 どっど疲れた一日。今日のことは一生忘れないでしょう。

というのは、メールマガジンの前号でも予告したように、今日は、
衆議院厚生委員会で、健康保険法と、医療法の改正の、強行採決
がありました。

私が議員になって初めて経験した委員会採決でした。

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 今日も長いメールマガジンになるかもしれませんが、
「国会とはこんなところ」と知る上で貴重な一日でした。

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 朝8時から9時まで民主党厚生部会(厚生関係の民主党議員が
集る勉強会と打ち合わせ会)です。

コムルという医療の情報公開の団体の代表である辻本さんの
「差額ベッド料の返還運動」などのレクチャーを30分聞き、

その後、衆議院・参議院での委員会の方針の打ち合わせ、さらに、

民主党が議員立法で提出する医療の情報公開法についての議論。

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 9時半から12時半まで、厚生委員会。
午前中は与党の質問からスタート。
与党の質問は、大臣をヨイショするものばかりで緊張感ゼロ。

民主党の議員の質問になると、急に、委員会室が緊張する。
古川元久議員が1時間質問。津島大臣に医療制度の抜本改革につ
いて厳しく迫るが、今後のプランはないようだ。

来月交代する厚生大臣に2002年の抜本改革を聞いても答えられ
ないのか。将来ビジョンもほとんど聞かれない。
行き当たりばったりという印象。

古川議員は元大蔵省の官僚であるだけに、政策通でしっかり質問
する。

 次は、石毛えい子議員が1時間。私が先日質問した精神医療に
ついても厳しく突っ込む。一般医療に比べて精神医療がなぜ、
人員配置も低く、ないがしろにされているかを追求するが、
なんら合理的な答弁はなかった。

 15分間で、インターンの学生と共に昼食をとり、
1時から1時半までイランの大統領の演説を本会議場で聞く。

1時半から2時半まで民主党の金田誠一議員の質問。

 自民党議員から激しいやじが飛ぶ。本当に情けない。
自民党議員のやじは汚い。委員長が注意してもやじは続く。
本当に低次元の世界だ。小学校の学級会以下。がらが悪い。

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 このころ、野党の同僚議員から、
「今日は最後の質問の6時の時点で強行採決ですね。どうやって
委員長席に突撃しましょうか」というような相談が来る。
実際、見てみると、今日は強行採決でテレビが来るからという
理由で、やけに目立つ派手な服を着ている議員もいる。

 私は逆だ。朝、議員宿舎でスーツを選ぶとき、今日は乱闘で
テレビに映る可能性があるので、地味な服にしておこうと思った。

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 強行採決までの審議時間は4日間で合計24時間。
先週の水曜日と金曜日。今週の火曜日と今日、それぞれ朝から
夕方まで6時間。

しかし、まだまだ議論は尽くされていない。

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 2時半から3時半までは、鳩山さんと森首相の党首討論のため
1時間、厚生委員会は休憩。

私も応援部隊として党首討論の部屋に行く。
前回同様、今回もあまり議論がかみ合わない。
何だかもどかしい。

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 4時から厚生委員会が再会。自由党、社民党、共産党など。

5時を過ぎると強行採決が近づいてきたため、傍聴席はテレビ
カメラが10台以上、150人くらいの傍聴者。
また、委員の席の後ろにも応援の議員が30人くらい陣取る。

こういう強行採決の時には、阻止のために厚生委員会と関係ない
議員にも動員がかかるのだ。

 普段は、委員が10〜15人しか出席していないのに、強行採決
の時だけは、30人全員そろう。

ほかの議員さんから、「強行採決の時、委員長席に突っ込んでも
いいが、殴ったり手を出してはダメ」
「目立ってテレビに映りたいなら、委員長の横にいけば映るよ。
ただ、それがいいか悪いかは知らないけど」と言われる。

 刻一刻と強行採決が近づく。委員会室は満員で熱気づいてくる。
ほかの議員も「燃えてきた!」と言い出す。

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 しかし、少し違うと思う。

本当は委員会での真剣な質疑で戦うべきなのだ。

しかし、委員会はあまり緊張感なく、最後の強行採決のセレモニ
ーだけ聴衆が多く、テレビカメラも入る。

本当は、強行採決なんかいいから、真剣な質疑の時こそテレビで
放映してほしい。

 最後の議員の質問のうちに、自民党議員が、立ち上がり、
「動議!」と叫ぶ。
その一瞬、委員長席に大挙して駆け寄る議員(私を含めて)、
動議と叫んだ議員のマイクを奪う議員。

 私はと言えば、委員長の前で「もっと時間かけて審議しろ!」
と叫ぶ。ただし、テレビカメラには背を向けて。

テレビに向かって叫ぶ議員や、ちゃんと準備して、
「強行採決反対!」というプラカードをもった議員もいる。

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 あっけない幕切れ。このどさくさにまぎれ、与党議員が起立し、
法案は委員会で可決。

明日の衆議院本会議でも可決され、参議院に送られ、今国会中に
成立する見込み。

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 事務所に戻って、学生と11月30日の講演会の打ち合わせ。

11月30日(木)午後6時から8時まで、老人ホームで働く介護
福祉士さんと、私の二人が講師となり、学生対象の福祉シンポを
行うのだ。
ご関心のある方はご一報頂ければ詳細は連絡します。

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 7時からは、マスコミ各社の方々との夕食懇談会。テレビや新
聞社の民主党担当者と懇談。
「相手を追い詰める気迫のある政治家が民主党に少ない」
「政治は権力闘争。それに民主党は勝ってほしい」などとマスコ
ミの方から励ましの言葉をもらう。

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 明日は、朝8時から私が事務局長を務める介護保険プロジェク
トの勉強会。
経済企画庁の大守隆審議官が講師で、「介護の経済効果」の
レクチャー。そのあとも2つ勉強会があり、

午後は2時間衆議院本会議。そのあと京都に戻る。

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 今日は強行採決で終わったが、なんとしてもこのままこの国会
は衆議院の厚生委員会は終わりとするわけにはいかない。
介護保険の集中審議を衆議院厚生委員会で求めたい。

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 今日のメールマガジンで私が言いたかったのは、強行採決で
乱闘騒ぎになったが、私は何か醒めた気持ちだったということだ。

怒りよりも「野党だから仕方ない」というあきらめだ。来年の
参議院ではなんとしても与野党を逆転させたい。
そして、近い将来政権交代をさせたい。それを決めるのは国民で
ある。

国民がいまの政治でよいとするなら、今のような国会が今後も
続くであろう。

私は、政策は官僚任せで、政治家は口利きで私腹を肥やすという
今の政治は許せない。
今日感じた情けなさをバネとして政権を奪取できるよう頑張り
たい。  
 以上、毎回、長いメールマガジンですみません。
           やまのい和則 拝

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