「国会で議論されている介護保険の
見直しについて山井は思う」

 いま国会で介護保険の見直しが議論されている。私はここ7年くらいずっと介護保険の導入に向かって運動をしてきた。その立場で言わせてもらいたいと思う。

 介護で困っているお年寄りが、「福祉の世話にはなりたくない」と言って、介護サービスを受けない。そもそもサービスが足りない。と泣いているお年寄りや介護者に多く出会ってきた。
 そんな中で思った。日本は世界一医療が受けやすい国なのに、なぜこんなに介護サービスが受けにくいのかと。
 やはり、保険制度にせねばならない。

 しかし、今回の自自公の合意。
 保険料の徴収延期や慰労金で一兆円くらいの赤字国債のようだ。 そのお金があれば何ができるか。
 私のライフワークのひとつは小学校区に1つ、住み慣れた地域にグループホームをつくり、住み慣れた地域で最後までお年寄りが暮らせる社会をつくることだ。
 そのためにはグループホームが2万ヶ所。1か所の建設補助が3000万とすれば、6000億円。1兆円でおつりがくる。
 1兆円をしょうもないバラマキに使わなければ、日本は住み慣れた地域で年老いても暮らせる社会がつくれるのだ。

 今回ほど、政治家が福祉をめちゃくちゃに壊していると感じたことはない。逆に厚生省のほうがよっぽど未来の福祉のことを考えている。

 今回の自自公の見直しで腹が立って仕方ないのは、お年寄りや介護者の声が自自公にまったく届いた形跡がないことだ。
 主人公不在の選挙対策で介護保険が決まっていることに私は強い怒りを感じる。

 私は介護保険を言い出した人間のひとりとして責任を持って、介護保険をよりよきものにするために人生を賭けたい。
 介護保険のここがおかしいという点があればどしどし教えてほしい。

 私としては、

1、低所得者対策 低所得者の保険料と利用料の軽減

2、自立判定を受けた人のサービスの継続」

3、サービス基盤の整備 「保険あってサービスなし」とならないように、特にグループホームや小さな自治体に財政支援をする。

4、慰労金に反対 家族慰労金は、市町村の基盤整備の意欲を低下させ、かえってサービス充実にブレーキをかけ、泣く介護家族を増やす。

5、老人ホームに要支援や自立判定を受けても経過措置で望めば居続けられるようにする。

 などの対策が必要だと思う。これからもよろしく。合掌 
                
山井和則 拝 1999年11月4日


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