熱中症


熱中症は身体の中心の温度を保つシステムが限界に達した時にかかります。

体温を下げる働きは2通り。
皮膚の表面に血液を集めて温度を下げて体外に逃すか、
汗が蒸発するときの気化熱で体温を下げるかです。


しかし、気温が皮膚表面の温度より高くなると熱を外に逃せなくなります。
多くの血液が皮膚表面に集まり心臓にもどる量が減って血圧が下がるために、
めまいや立ちくらみが起こります。

汗で塩分が排出されると、
ナトリウム不足になって筋肉が痙攣します(重症度T度)。

     

水分を補給しなければ脱水症状になります(重症度U度)。

     



体内の水分が減って汗が出にくくなると
体温はさらに上がって命の危険が生じます(重症度V度)

   


高齢者は特に注意が必要です。

高齢者は温度の変化を感じる機能が鈍り、気温の上昇に気付きにくくなっています。
汗腺の働きも足→背中→胸→腕→頭の順に低下するため、
顔や頭に多く汗をかいても身体全体ではさほど発汗しておらず、
体温も下げる働きが低くなってる場合もあります。

自分を過信せず、温度計をよく見てクーラーをつけましょう


また料理中の台所も危険な場所です。

コンロの熱と蒸気で台所が蒸し暑くなると皮膚に血液が集まり、
さらに長時間同じ場所で立ちっぱなしになっていることで
足にも血液がたまりがちになります。
そのため、血圧が下がりやすくなって対っくら身が起こります。
血液の流れは筋肉の収縮で戻りやすくなるので意識的につま先立ちをしたり、
足ふみしたりするとよいでしょう。