新型インフルエンザに罹ったら
  自宅療養の手引き
〜感染拡大を防ぐために〜
 

  

  
  はじめに
  現在流行している新型インフルエンザ(A/H1N1)は、
  もともと健康な方の大多数は比較的軽症のまま回復しているので、
  基本的には、あなた自身はあまり不安を感じる必要はありません。
  その一方、持病のある方々など、感染することで
  重症化するリスクのある方(例・妊婦、喘息や糖尿病などの
  基礎疾患を持つ人など)がおられますの
で、
  インフルエンザの症状を自覚されている方、
  あるいは医師より診断されている方は、
  なるべく他の人にうつさないため、
  ご自身の努力と家族の協力をお願いします。
  ここに書かれていることをすべて行ったとしても、
  周囲への感染の可能性が完全になくなるわけではありません。
  しかし、できることから丁寧に実践していただくことで、
  周囲の方々を守るという配慮を重ねていただければと思います。


  
  ■自宅療養する期間について〜熱が下がったら外出してもいいの?〜
   発熱・咳・のどの痛み・鼻水・鼻詰まりなどの症状が続いている間は
   できるだけ外出しないでください。
   熱が下がっても、インフルエンザの感染力は残っていて、
   あなたはほかの人に感染させる可能性があります。

   完全に感染力のなくなる時期については明らかでなく、
   個人差も大きいと言われています。
   少なくとも次の時期は外出しないように心掛けましょう。
  
   @ 発熱や咳、のどの痛みなど症状が始まった日の翌日から7日目まで
   または
   A 熱が下がった日の翌々日まで
   
  なおご不明な点はかかりつけ医にご相談ください。

           ■咳エチケットを守りましょう
  ・咳が続いている間はマスクをしましょう。
  ・マスクがなく、咳やくしゃみをするときは、
   ティッシュなどで口と鼻を覆いましょう。
  ・使ったティッシュはすぐにゴミ箱に捨てましょう。
  ・咳をするときは顔をほかの人に向けず、
   できれば1メートル以上離れましょう。
 

  ■手をこまめに洗いましょう
  ・特に咳、くしゃみをした後には
   手を洗うことをこころがけましょう。
  ・石鹸と水道水で15秒以上かけて洗いましょう。
  ・水が使えない場所では、
   アルコール手指消毒剤(ジェルなど)も効果的です。
   (スーパー・薬局で買い求めることができます)
  ・アルコール手指消毒を使うときは、
   手が乾くまで擦りあわせてください。
 
 



  ■その他
  ・処方されたお薬は指示通りに必ず最後まで飲みましょう。
  ・家族への感染を防ぐため、個室での療養に努めてください。
  ・お茶・スポーツ飲料・スープなどで水分補給をこまめにしましょう。
  ・毎日1回は体温を測り、記録しておきましょう。
  ・栄養をとり、安静にして十分な睡眠を心がけましょう。
  ・部屋の湿度を高めにしましょう。
  ・定期的に部屋の換気をしましょう。

  次のような症状が現れた際には、入院治療が必要になる場合がありますので、
  すぐに医療機関に電話で相談し、指示を仰いでください。
 
 

 ●小児
  ・呼吸が速い、あるいは苦しそうにしている。
  ・顔色が悪い(土気色、青白いなど)。
  ・水分摂取が十分にできない。
  ・嘔吐や下痢が続いている。
  ・意識がない、あるいは反応が鈍い。
  ・いらいらする、怒りっぽいなどで、安静が保てない。
  ・インフルエンザ症状(発熱・咳・のどの痛み・鼻水・鼻詰まりなど)が
   一旦軽くなったあとで、再び発熱や咳がひどくなった。

  ●大人
  ・呼吸困難または息切れがある。
  ・胸の痛みが続いている。
  ・嘔吐や下痢が続いている。
  ・突然のめまい。
  ・意識混濁、錯乱(うわごとを言う)。
  ・インフルエンザ症状(発熱・咳・のどの痛み・鼻水・鼻詰まりなど)が
   一旦軽くなったあとで、再び発熱や咳がひどくなった。 
 



  平成21年7月厚生労働省『「インフルエンザかな?」症状がある方々へ
   受診と療養の手引き』より一部抜粋