花粉症のお話
植物の花粉のアレルギーで起こる花粉症。
花粉が飛ぶのは、春になってからと油断されてはいませんか?
ところが代表的なスギは、2月初旬から花粉を飛ばします。
花粉症対策はもうこうじなければならない時期なのです。
花粉症ってなぜ起こるの? アレルギーの原因となる花粉に何年間接触していると、
その花粉に反応して「IgE」と呼ばれる抗体を作り出します。

その抗体は血液に乗って全身を巡り、
再び花粉がやってくるとその花粉をやっつけようとするのです。

そのやっつけようとする反応が花粉症で起こる
くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなのです。
花粉症になる人と
ならない人が居るのは
なぜなの?
花粉に反応して作られる「IgE」と呼ばれる抗体は、
体質的に作りやすい人と作りにくい人がいるのです。
そしてこの体質は遺伝しやすいという事が知られています。

でも、たとえある特定の花粉で花粉症になりやすい
体質を持った人でも、その花粉に接触する機会がない人は
「IgE」と呼ばれる抗体は作られることがないので
花粉症にはなりません。
去年までなんでも
なかったのに、何故
急に花粉症になるの?
先にお話したように、アレルギーの原因となる花粉に、
何度も何度も接触する事によって、
「IgE」と呼ばれる抗体が着々と作られ、
体の中に蓄積されます。

そして、その抗体が、アレルギー症状を起こすのに
十分な量に達した時に初めてくしゃみや鼻水といった
症状が現れるのです。

こうした花粉症になるまでの準備期間は
個人差がありますが、結構長く、このため
大人になって花粉症になったという患者さんが多いのです。
どうすれば花粉症で
つらい思いをせずに
済むの?
アレルギーの原因となる花粉に接触する事が
なければ抗体は作られないわけですから、
その接触を断つ事が基本です。

また最近では、大気汚染やストレスも原因と考えられています。
ストレスを避け、十分な睡眠をとると共に、
こまめに掃除をして清潔を保つようにしましょう。



花粉との接触を避ける方法

花粉症の薬を使っていても、大量の花粉に続けてさらされていれば
症状が出るのは避けられません。花粉症を防ぐには
花粉を避けるのが一番です。では花粉を避けるには
どのようにすれば良いのでしょう?


花粉飛散率の多い日は
なるべく外出しない
新聞・テレビ・ラジオを通じて発表される花粉情報に気を配りましょう。
雨の日の翌日・晴れて気温が高く、風がある日は花粉飛散率が多いので
できれば外出は避けた方が良いでしょう。
雨の日・早朝・夕方以降は花粉の飛散量が比較的少なくなります。
外出時には花粉を
付きにくくする
外出時には、マスク・メガネで、鼻と目を守ります。
また帽子などで花粉が髪に付くのを防ぎましょう。

コート(上着)は、毛織物は避け、木綿やナイロン、
化学繊維などの花粉が付きにくい
すべすべした生地のものが良いでしょう。

マスクは普通のマスクでも効果はありますが、
花粉用のマスクであればより効果的です。
メガネも普通のメガネでもある程度効果はありますが、
プロテクター付きのものがより効果的です。
外出から帰ったら
気をつけること
家に入る前に、衣服に付いた花粉をよく取り払いましょう。
これはご家族の方に協力していただく事が大切です。
手洗い・洗顔・うがいを行ない、鼻をかみましょう。
お家の中は花粉安全地帯 まめに掃除機をかけ、ぞうきんかけをしましょう。
加湿器などを利用して部屋の中があまり乾燥しないようにしましょう。
空気清浄器を使用するのも良いでしょう。

窓や戸を閉めておけば花粉はあまり入ってきません。
長い間窓や戸を開けておくことは避けましょう。

衣服・下着・寝具は、木綿や化学繊維など表面が
すべすべして花粉が付きにくい生地のものであれば、
洗濯物を干すのにそれほど気にする必要はありません。